『リーガルハイ』なぜ人気?胡散臭い良識と自粛を飛び越え、世間が抱く素直な毒を表現

Business Journal / 2013年12月16日 21時0分

『リーガルハイ』を見ていれば、「ああ、これは芸能人夫妻が起こした狂犬傷害事件の揶揄ね」とか「巨匠と呼ばれるアニメ監督がモチーフね」とか「毒婦と呼ばれる女の詐欺殺人事件がネタ元ね」など、手に取るようにわかる。美容整形に対する世間の偏見やゆるキャラ著作権問題、世界遺産登録をめぐる裏事情など、ワイドショー的要素もてんこ盛り。いや、ワイドショーですら自粛する領域へズカズカと踏みこんでいく。堺雅人という役者が制作側のイタコとなり、世間が抱いている違和感やストレートで素直な毒を吐きまくる。これが爽快であり、見事としか言いようがない。良識ある(とされている)大人は決して口にしないセリフがばんばん発せられるのが、小気味よいのである。

 シリーズ1、今年4月に放送されたスペシャルドラマ版を見逃している人は、冬休みの間にぜひ観てほしい。フジテレビは連続ドラマで10本に1本はこうした名作を生み出しているので、あなどってはいけない。

 残念ながら、今週18日(水)の放送分が最終回だ。2013年の毒納め、見逃すな。
(文=吉田潮/ライター・イラストレーター)

●吉田潮(よしだ・うしお):
ライター・イラストレーター。法政大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2001年よりフリーランスに。「週刊新潮」(新潮社)、「ラブピースクラブ」(ラブピースクラブ)などで連載中。主な著書に『2人で愉しむ新・大人の悦楽』(ナガオカ文庫)、『気持ちいいこと。』(宝島社)、『幸せな離婚』(生活文化出版)など。カラオケの十八番は、りりぃの「私は泣いています」、金井克子の「他人の関係」(淫らなフリつき)など。

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