ワタミとユニクロ、ブラック企業との批判者に警告文~広がるブラック企業ビジネスの実態

Business Journal / 2014年2月3日 1時0分

 通告書が送付されて以降、両社からのアプローチはないというが、今野氏は通告書を送りつけてきた目的は2つあると見ている。

「ひとつは私を黙らせること。もうひとつは、私を見せしめにしてブラック企業批判をする人々を黙らせるという萎縮効果を狙ったことでしょう」

●違法企業の多い業種

 POSSEのもとに寄せられる労務相談は、年々増加傾向にあり、昨年は2000件に迫る勢いだ。違法行為が多いのは新興企業で、業種ではITベンチャー、外食、介護などが多いという。ブラック企業の定義については特に統一基準はないが、今野氏は「入社3年以内の正社員離職率が30%を超える企業はブラックの疑いが強い」としている。

 例えば介護業界の場合、1年以内の離職率がじつに17%にも及び、業種そのものがブラックと見なされて人手不足が深刻化しているが、人材紹介会社幹部は実情を次のように説明する。

「離職率が17%を下回っていれば業界平均以下だから問題視するほどではない、と軽く考えている介護事業者が多い。雇用に関しては『この業界はこんなものだ』と思考停止状態に陥っているところも少なくない」

 また、介護業界関係者によると「年間離職率が20%を超える事業所と、数は少ないが5%程度の事業所に二極分化している」という。労務環境を整備している介護事業者にとっては、同業のブラック事業者の存在によって業種自体がブラック視されている現実は迷惑千万だろう。

「ひとつの業種にブラック企業が数多く存在する限り、健全な経営で収益を上げている企業も、社員を使い潰して収益を上げている企業と同一視されかねない。経団連など経済界には、積極的にブラック企業問題に取り組んでほしい」(今野氏)

 では、なぜ一部の企業は、労務知識やコンプライアンス意識が欠如しているとしか思えないようなブラック体質に染まってしまうのだろうか。

「社員を圧迫して使い潰すことで利益を上げてきた経営者は、それが当然の経営方法だと思っている。良し悪しという価値判断でなく、当然と思っているのだ。そうした経営者は、圧迫した結果、社員が鬱病になっても仕方がないと平然と受け止めているし、健康を害するのは社員の自己責任とも考えている」(同)

●広がるブラック企業ビジネス

 そしてここ最近、ブラック企業問題は一部の弁護士や社会保険労務士のビジネスチャンスになりつつあることが、さらに問題を深刻化させているという。その実態は前出の『ブラック企業ビジネス』に詳しいが、特に目立つのが、弁護士の次のような行為だという。

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