ドルビー、ビデオに革命?~ブロードバンド配信&オンデマンドで、存在感霞むブルーレイ

Business Journal / 2014年2月3日 14時0分

写真

 毎年1月に米ラスベガスで開催される世界最大級の国際家電見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)では、世界的なメーカーが集まり、さまざまな新製品や新技術が発表されるが、時代に革命をもたらすような発明を目にするのは数年に1回といったところだ。今年は、その数少ない革命をもたらすような技術がいくつか発表された。ドルビーが発表したDolby Vision(ドルビービジョン)はそのひとつだ。

●ドルビーとは

 ドルビービジョンの説明の前に、ドルビーが何かをご存じない方のために簡単に説明しよう。ドルビーはそもそも映画の音響の規格会社として誕生した。そのため、映画を見ていると、この「Dolby」のロゴを目にするはずだ。現在もブルーレイ、DVDなどのマルチチャンネルオーディオの規格としてドルビーデジタルが普及している。

 そんなドルビーがつくった映像の規格であるドルビービジョンは、従来の映像と比較してハイダイナミックレンジを実現して明度やコントラストを上げ、色域を広げることで、より細部まで忠実に描写できる。その表示クオリティは、現在における最高画質の物理メディアであるブルーレイをはるかにしのぐ。

 このドルビービジョンは物理メディアの規格ではなく、ブロードバンドで映像を転送するもので、2つのストリームで映像を転送する。メインストリームは8ビットの映像、サブストリームでは4ビットの映像とそれに関係したメタデータを転送し、このストリームを足した12ビットで映像を表示する。ドルビービジョンに対応していない機器では、メインストリームの8ビット映像を再生する。

 ちなみにこの12ビットというのは、ドルビーがテストを重ね、人間の目に映像の情報を十分に伝えるには何ビットの情報があればいいかを検証した結果の数値だという。ブルーレイの映像は8ビットなので、より情報量が多く、高画質であることがわかる。

●機器に合わせた補正

 ドルビービジョンは、映像を撮るビデオカメラにも一定の映像クオリティを要求する。そして高画質で撮影した映像からドルビービジョンのマスター映像を作成し、それをブロードバンドで配信する。

 問題は、そうしてつくられた映像を再生表示する段階にある。なぜなら、映像の表示能力は機器によって異なる。すべての機器が最上級の表示能力を持っているとは限らない。しかしドルビービジョンは、サブストリームに含まれるメタデータに基づいて補正し、その機器に合った映像にして表示する。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
ビジネスジャーナル

トピックスRSS

ランキング