フォアグラ、なぜ安価で提供する飲食店が増加?生産・輸送コスト減、プチ贅沢志向…

Business Journal / 2014年2月8日 1時0分

「うちが扱うフォアグラは鴨自身に餌を噛ませて食べさせているので、飼育に4カ月ぐらいかかるのですが、おそらく安価なフォアグラは鴨の口に漏斗を挿し込んでピュレ状の餌を流し込んでいるのではないでしょうか。この方法だと1カ月程度でフォアグラができるそうです。手間がかからない分、安価で手に入れることができるのでしょう」(同)

 鴨はもともと渡り鳥なので体内に脂肪を蓄えやすく、ガバージュ(強制給餌)をすることで人工的に脂肪肝、すなわちフォアグラをつくることができる。伝統的な方法では人の手で一羽一羽に餌を食べさせるのだが、最近では機械を使ってガバージュするのでその分人件費がかからず、かつ早くフォアグラができるようだ。

●広がる中国産フォアグラ

 また、フォアグラを提供している別の飲食店のオーナーは、フォアグラが安価になった理由についてこう語る。

「最近だと東欧や中国でもフォアグラをつくっているみたいですね。中には品質のよい物もあるでしょうけど、“安かろう悪かろう”の可能性も高い。結婚式場の料理でもフォアグラは定番食材ですが、正直言ってあまり美味しくないケースが多く、そういう場合は中国産だったりするのだと思います。ただ、フォアグラは溶けやすいので扱いが難しい食材でしたが、最近では冷凍技術や輸送技術の発達によりだいぶ扱いやすくなってきています。それもフォアグラが安価になった理由のひとつでしょう」

 フォアグラが高級食材である所以のひとつは、生産や輸送に手間がかかることだ。だが、最近になって中国のような人件費の安い国でもフォアグラを生産するようになったことや、ガバージュや輸送が容易になったことなどが、フォアグラを安価で提供する飲食店が増えている理由のひとつにあるようだ。

 こうした動きに、消費者への“プチ贅沢”志向の浸透が加わり需要が増えることで、飲食店側としては大量仕入れも可能になるため、一般消費者が手の届く値段でフォアグラを提供できる流れができつつあるようだ。
 
もっとも、高級フレンチ店に出てくるフォアグラと、チェーン店などで安価に提供されるそれはまったくの“別物”だと考えたほうがいいのかもしれないが。
(文=千葉雄樹/A4studio)

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