神戸市の再開発施設、不当な共益費徴収めぐり入居者が管理元を集団提訴~民法違反の疑い

Business Journal / 2014年2月28日 14時0分

写真

 1995年の阪神淡路大震災で、甚大な被害を受けた兵庫県神戸市長田区。新長田駅周辺で最も賑わいを見せていた大正筋商店街も、店舗の約9割が焼失した。震災後、大正筋商店街一帯は神戸市主導で復興再開発事業が行われ、マンションと商店街が一体となった複合施設群「アスタくにづか(1~6番館)」が建設された。

 2012年1月、アスタくにづかの1~5番館の店舗所有者52人が、「住宅と店舗の管理費の平米単価に格差があるのは、公平を求めた区分所有法に違反する」として、アスタくにづかの管理会社である新長田まちづくり株式会社(以下、まちづくり社)に総額3億880万円の過払い金返還を求めて神戸地裁に提訴した。原告団は、アスタくにづかのビル内に設置された防災センターをめぐり、「店舗所有者が住宅所有者の9倍の運営費負担を強いられているのは不当」と主張している。

 まちづくり社は、1~6番館にある9棟を3番館の防災センターで集中管理している。その運営費は、店舗および住宅の入居者から集める共益費によってまかなわれ、その額は共益費の半分を占めている。

 入居者は、02年9月に各区画を引き渡された時に、まちづくり社から「共用部分の負担は面積割り」と説明されていたというが、実態は異なっていた。

 例えば保安管理費で比べると、3番館では住宅全体で年間約300万円に対し、店舗全体で年間約2400万円も負担している。それとは別に防災センターの運営費として、店舗は専有面積の割合に対して9倍の負担を強いられている。区分所有法では、共用部分の負担は各専有部分の床面積割合に応じるのが原則であり、それは店舗・住宅で異ならない。当然、店舗と住宅の負担割合を9対1とする合理的根拠はない。このことについて、店舗運営者たちは承諾しておらず、事業主の神戸市も管理者のまちづくり社も、負担割合について店舗側に説明はしていない。

 アスタくにづかで店舗を経営するAさん(仮名)は、まちづくり社と神戸市について次のように語る。

「まちづくり社の説明は『神戸市が決めた割合に基づいて管理運営しているだけ。だから、お金も返さない』という言い分です。一方で神戸市は、『運営しているのはまちづくり社だから、まちづくり社と入居者で解決してくれ』と言っています」

●共益費のずさんな管理

 それだけではない。共益費について調べてみると、新たな疑惑が浮上した。

ビジネスジャーナル

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング