ブラック企業経営者が明かす、社員洗脳の手口~劣悪環境で“進んで”搾取される人々

Business Journal / 2014年3月8日 14時0分

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 これまでブラック企業を取り扱った書籍といえば、ややもすれば従業員サイドからの視点で書かれたものが多かったが、そうした本とは一線を画し、経営者サイドからの視点にフォーカスを絞り込んで書かれた『ブラック企業経営者の本音』(扶桑社)が、発売早々Amazonで販売ランキング上位に入るなど、好評を博している。

 今回は、本書を今月上梓したフリージャーナリストの秋山謙一郎氏に

・ブラック企業の経営システム
・ブラック企業と新興宗教の共通点

などについて語ってもらった。

●「ブラック企業経営者」の視点から、ブラック企業を読み解く

--なぜ、経営者側を取材しようと思われたのですか?

秋山謙一郎氏(以下、秋山) 世間一般の多数派の意見ではなく、世の中で大勢の人から叩かれている人の言い分や本音に耳を傾ければ、そこに真実が隠れているのではないかと考えています。ブラック企業という言葉が世に知られるようになって従業員が悲惨な目に遭っているという話を聞けば聞くほど、その経営者とはいったいどんな経営を行っているのか、何を考えているのか、それを知りたくなったのです。ブラック企業経営者の考え方を知ることは、ひいてはブラック企業で働く人を守ることにつながると思います。

--取材に約3年、延べ100人のブラック企業経営者にインタビューされていますが、どうやって経営者に交渉したのですか?

秋山 いろいろな経営者とお話しする中で「俺は、ブラック経営者かな?」と気にしているような言葉が出ることが結構あったのです。そんな時に本音を引き出すようにしたのです。彼らには彼らなりの考え方があり、ブラック企業の経営は、見方次第では、とてもシステマティックです。だからブラック企業といえども働く人がいるんです。

●従業員酷使、サービス残業だけではないブラック企業

--ブラック企業の経営がシステマティックというのは、どういうことでしょうか?

秋山 まず、自分たちの組織の中だけでしか通用しない常識、ルールを徹底的に植えつけます。これに従わない者を徹底的に叩くと、従業員たちは「この組織はおかしいのではないか」と考えること自体が悪いことのように思い始めます。そうなると、経営サイドの戦略にはまり、長時間労働、サービス残業、休日出勤も厭わなくなります。

--洗脳によって、経営者の意のままに動く従業員がいるからこそ、ブラック企業が成り立っているというわけですね。

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