いざとなってからでは遅い…「親の望む葬儀」のために、今からやるべきこと

Business Journal / 2014年3月15日 16時0分

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 2012年10月に41歳の若さで亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さん。彼が亡くなったとき、生前から自分の葬儀の進行を考え、墓の手配をし、通夜には存命中に書かれた手紙を配るなど、自分の死後に対してもしっかりと準備をする「終活」を行っていたことで話題になりました。

 金子さんほど自分の死に対してしっかり準備ができているケースはそう多くはないでしょう。でも、「終活」をしておいた方がいいことは確かですし、何より家族の立場から見ても、積極的に準備は進めておくべきです。

 NPO法人日本リビングウィル協会代表の柳田智恵子さんが執筆した『人生のかたづけ整理術』(ダイヤモンド社/刊)は、自分が死ぬ前に片づけておきたい5つのことが解説されている一冊。ただし、その家族が読んでも十分参考になるはずです。

 生前に片づけておくべき5つのこととは以下の通り。

・家の荷物や持ち物
・お金
・葬儀
・お墓
・死に方

 では、生前からこれらの準備をしなかった場合、遺族としてどのようなリスクが降りかかるのでしょうか。本書に掲載されている体験談を通してお伝えしましょう。

■死んだ父の望まぬ葬儀をしてしまった

 父を心臓発作で亡くした本条さん。同居していたこともあり、実は「万が一のときには、お葬式はできるだけ簡素に、家族と近親者、具体的には自分の兄弟姉妹と、その子どもくらいまでで、本当に親しかった友人にのみ自分の死を知らせてほしい」と言われていたそうです。さらに葬儀用の費用が入っている銀行の預金口座も受け取っており、葬儀社選びも順調に進んでいました。

 ところが、そこに割り込んできたのが伯母でした。「どうしてそんなお粗末なお葬式にするの?」と葬儀屋の前で言い放ち、さらに叔父も「兄さん(本条さんの父)はまがりなりにも上場企業の取締役部長まで務めた人だよ」と加勢してきます。

 ここで問題になったのは、本条さんの父親が葬式について具体的に書面に残さないまま、逝ってしまったことでした。本条さんが「質素な葬式は父が望んだこと」と主張しても、それは通じるはずがなかったのです。さらに本条さんの弟が勤める会社の上役と、父が勤めていた会社の社員も通夜や告別式に出席したいと言い出しました。

 困り果てた本条さんに追い打ちをかけたのが葬儀屋です。「このプランでは、お宅様にふさわしいお葬式にはならないような感じもします。こちらのプランですと、ご予算は超えますが、ふさわしいお葬式に近い形になりますよ」と本条さんに提案し、本条さんもそれを受け入れてしまいます。

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