同性間で子どもをつくることはできる?検証のための基礎知識~iPS、ES細胞

Business Journal / 2014年3月18日 18時0分

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 こんにちは。江端智一です。

 今回は「同性間で子どもをつくることはできるのか」を考えてみたいと思いますが、その前提として知っておいていただきたいES、iPS細胞について、まずはお話しいたします。

『とある科学の超電磁砲(レールガン)』(TOKYO MXほか)というSFアニメ作品では、超能力を有する女子中学生が、自分のDNA情報(DNAマップ)を研究機関に悪用されて、実験用人間としてつくられた2万体の自分のクローン(シスターズ)を守るために、その研究機関と闘う話が出てきます。

「DNA」とは、一言で表せば、人間の体の設計図です。構成はとても単純で、4種類の塩基情報の羅列です。A(アデニン)・T(チミン)・G(グアニン)・C(シトシン)の塩基の頭文字を取って、ATGCと表現されます。

「遺伝子」「染色体」「DNA(ヒトゲノム)」等の用語が登場しますが、はっきり言って私自身も混乱しておりますので、まず次の図を使って整理します。

●DNAの情報量は0.75GB

 私たちの体は約60兆個の細胞からできており、それぞれの細胞には1個の核が入っています。さらに60兆個の核には、まったく同じDNAが入っています。これには正当な理由があり、後ほど説明します。

 DNAの情報量は、30億ペア(塩基対)あります。ATGCの4つの情報を表すには2ビットあれば十分ですので、単純に最低60億ビットほどの情報量で、人のDNAマップは網羅できます。すごい情報量と思われるかもしれませんが、8ビットが1バイトですので、0.75GB(ギガバイト)、すなわち2時間映画のDVDの1/5程度です。

 このうち、一部のDNAが複数連なり、タンパク質等をつくる設計図となっています。これが遺伝子です。遺伝子は、2万部位程度が見つかっていますが、それを構成しているのはDNA全体の3%程度です。あとの97%は「ジャンクDNA」などとひどい言われ方をされていますが、最近の研究では有用な機能があると考えられるようになっています(http://ja.wikipedia.org/wiki/ジャンクDNA)。

 このDNAの塩基列は、糸巻きのようにグルグル巻きになって、XやYのような形として46本、23対でまとめられています。これが染色体です。このうちの一つが性別を決定する性染色体で、その形から"XY"とか"XX"とか言われているものです。なぜ、こんな形になっているかというと、細胞分裂や減数分裂の際に、DNAを切ったり、くっつけたりするのに、色々と都合がよいからです。

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