前田敦子ら女優8名が「週刊実話」を提訴~胸部合成写真の違法性と、提訴の理由とは?

Business Journal / 2014年3月26日 19時0分

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 藤原紀香や篠原涼子、前田敦子ら女優8人と、彼女らが所属するプロダクション及び関連会社5社が加盟する一般社団法人日本音楽事業者協会は3月25日、無断で写真を合成・掲載されパブリシティー権を侵害されたとして、週刊誌「週刊実話」の発行元である日本ジャーナル出版などを相手取り、総額8800万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

 問題となっているのは同誌(2013年11月21日号)の記事『勝手に品評!! 芸能界妄想オッパイグランプリ』で、偽の胸部の合成写真等が掲載されたことについて原告は、「アーティストの写真に人格を傷つけるような加工を施した」などと主張している。

 同誌編集部は「まだ訴状が届いていないのでコメントできません」としているが、今回、原告が侵害されたと主張しているパブリシティー権とはなんなのか、弁護士法人アヴァンセリーガルグループ執行役員・弁護士の山岸純氏は次のように解説する。

「問題となっている記事も原告の訴状も拝見していないので確かなことは言えませんが、報道のとおり原告がパブリシティー権侵害を理由に損害賠償を請求しているのであれば、なかなか興味深い裁判になっていくと思われます。そもそも、パブリシティー権は、芸能人などをテレビCMや広告、ポスターに起用することで消費者の購買意欲が上がる効果があることを理由に、芸能人が持つ『集客効果・顧客誘引力』を、その人の権利(一種の財産権)として認めたものです。したがって、芸能人の写真を自社商品の広告に勝手に使ったりすることはもちろん、集客や購買意欲を高める目的で写真を勝手に使ったりすることは、いわば、『芸能人の集客効果・顧客誘引力』に『タダ乗り』しているわけですから、その人のパブリシティー権を侵害すると考えられるわけです」

 では、今回問題となっている記事においては、パブリシティー権の侵害は成立するのであろうか。

「記事タイトルからして、おそらく女優の同意を得ずに、あたかも『女優の胸部が見える、または想像できるような写真』を掲載したのだと思いますが、このような写真を掲載すれば、当然、消費者の雑誌購買意欲は上がるわけで、まさに『女優の集客効果・顧客誘引力』に『タダ乗り』しているということになります。なお、報道では原告は『人格を傷つけられたと主張している』とも伝えられています。これは『胸部が見える、または想像できるような写真によって心が傷ついた』という問題で、パブリシティー権の問題とは分けて考えなければなりません」(同)

●訴訟の背景とは?

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