日ハム、なぜ優勝でも客数減?ファンの“無言の抗議”というジレンマ、今期迎える正念場

Business Journal / 2014年3月29日 14時0分

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「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画や著作も多数あるジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、経営側だけでなく、商品の製作現場レベルの視点を織り交ぜて人気商品の裏側を解説する。

 いよいよ開幕したプロ野球。昨期、最下位に沈んだ北海道日本ハムファイターズ(日ハム)にとって、今期はチーム成績をはじめ、いろいろな意味で正念場だ。本拠地を北の大地に移して10年。日ハムという「ヒット商品」がロングセラー商品に化けることができるか、真価が問われるシーズンとなる。

 日ハムの球団フロントにとって気になるデータがある。

 直近5シーズンの年度別チーム成績と、ホームゲーム(72試合)における合計観客動員数および1試合当たりの観客動員数だ。

・2009年(優勝)……199万2172人(1試合平均2万7669人)
・10年(4位)……194万5944人(1試合平均2万7027人)
・11年(2位)……199万338人(1試合平均2万7644人)
・12年(優勝)……185万8524人(1試合平均2万5813人)
・13年(最下位)……185万5655人(1試合平均2万5773人)

 北海道に本拠地を移転した04年以来、チーム成績という結果に加えて、地道なファンサービスも功を奏し、本拠地が東京だった時代(移転前年の03年は131万9000人)に比べて大幅に観客数を伸ばし、一時は200万人に迫った。これは年度によって300万人を超えるセ・リーグの巨人や阪神は別格として、パ・リーグでは福岡ソフトバンクホークス(13年は240万人超)に次ぐ数字だ。

●優勝しても減ってしまう本拠地の観客数

 だが、近年は数字を落としている。

 本拠地における観客動員数の減少とは、チケットを買って主催試合(主に札幌ドーム。数試合は旭川や函館の球場)に足を運ぶ顧客が減っていることを意味する。

 最下位に終わった昨期は、成績の割に数字は健闘したといえようが、これは高卒ルーキーの大谷翔平が投手と野手の「二刀流」として大きく注目された面も大きい。球団にとってショックなのは、リーグ優勝しながら前年よりも13万人以上減少した12年のシーズンだ。

 北海道移転後のファイターズのチーム戦略は明確だった。

 プロスポーツチームとしては理想的な「スカウティングと育成で勝つ」という手法だ。さほど注目されていないアマチュアの中から有望な選手を探し出し、プロ入団後に才能を伸ばす育成を推し進めた。

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