事実婚に形式婚と同様の法的地位を認めない限り、少子化の進行は止められない理由

Business Journal / 2014年4月21日 18時0分

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 こんにちは。江端智一です。

 当サイト記事『出産させないシステムが完成した日本~破滅衝動=結婚をなぜ越えられないのか?』において、日本では婚外子が受け入れられにくいため結婚が出産の前提となっているが、結婚という最初のハードルを越えられず、その結果、出産に到達することができないようになっている、という話をしました。

 以前、知財の法学ゼミに通っていた時、以下のような質問をされたことがあります。

「結婚(婚姻)は、当事者間の愛情で成立する。YesかNoか」

 答えは、No。

「結婚は、婚姻届を提出するという行政上の手続きを行い、受理されることで成立する」が正解、と教えてもらいました。

 結婚とは、両性の合意が必要(憲法24条)ですが、愛情の有無は実体的な成立要件になっていません(実体的要件は、年齢・重婚・近親者婚の制限くらい)。形式的には、書類の記載事項さえ満たせば成立する、あなたと、あなたのパートナーと、国家(行政庁)による三者間の形式的な法律行為にすぎません。

 結婚という最初のハードルが高いと感じるなら、その制度を使わずに、好きな人とともに生活(いわゆる「事実婚」)をしながら、子どもを産み育ててもいいのですし、そもそも、パートナーと一緒に人生を生きていくことを、わざわざ「お上(行政庁)」に届け出なければならないというのも、なんか変な気がします。

 仮に「結婚」という制度が、少子化の一因になっているのであれば、結婚制度は全廃してもよいのではないかとも思えてしまいます。

 そこで、本コラムでは、「一体、結婚とは、誰のためのものか?」という基本的な疑問を抱えつつ、いわゆる形式婚と事実婚のメリットとデメリットについて検討し、どちらが少子化問題を解決するものであるのかを、考えてみたいと思います。なお、「結婚」「形式婚」「事実婚」の用語を、以下のように定義します。

「事実婚」…婚姻届の提出を行わないもの。
「結婚」…婚姻届の提出を行うもの。上記と対比するため、「形式婚」ともいう。

 婚姻届が受理されたその瞬間から、結婚したカップルには、恐ろしいほど強力な権利と義務が発生します。そして、それを遵守させるように、「お上(行政と司法)」がにらみを利かせています。今回は、私が気になった順に、結婚による効果を5つご紹介します。

●その1…結婚すると「浮気」は不法行為になります

 婚姻届を提出した瞬間から、「浮気したら、パートナーに後ろめたい」などと甘い考えでは済まされなくなります。

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