日産ゴーン社長の報酬、なぜトヨタ社長の5倍の10億円?業績一人負け、株価低迷…

Business Journal / 2014年6月11日 1時0分

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 日産自動車は定時株主総会の招集通知で、2014年3月期に取締役8人(社外取締役は除く)に支払った役員報酬の総額が16億5400万円に上ったことを明らかにした。単純平均で1人当たり前期比7%増の2億600万円。役員報酬が大幅に引き上げられたことで、3年連続で10億円寸前にとどまっていたカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)の報酬を10億円の大台に乗せた可能性が強まってきた。

 ゴーン氏の役員報酬は6月24日に開催される株主総会で開示されるが、過去の同氏の役員報酬は次の通りだ。

 10年3月度:8億9100万円
 11年3月期:9億8200万円
 12年3月期:9億8700万円
 13年3月期:9億8800万円

 13年3月期、日産の取締役9人に支払われた役員報酬は、前年より200万円少ない17億4600万円だったが、ゴーン氏は前年より100万円多い9億8800万円を得た。役員報酬の半分以上を1人で占めた格好となった。

 14年3月期の報酬には13年3月期の業績が反映される。日産は米国と中国市場の不振が響き、本業の儲けを示す連結営業利益は4%減と自動車大手7社で唯一、減益だった。14年3月期は円安効果で自動車メーカーの業績が軒並み好転したが、日産だけが伸び悩み、2期連続で通期業績見通しの下方修正に追い込まれた。

●仏ルノーは役員報酬3割カット

 こうした業績にもかかわらずゴーン氏の報酬が増額された理由のひとつとして、同氏がCEOを兼務する仏ルノーから受け取る報酬が、大幅に削減されたことが挙げられる。

 欧州債務危機を受け販売台数が急減し経営不振に陥った仏ルノーは13年1月、フランス国内の従業員の約17%にあたる8000人の人員削減策を発表した。ゴーン氏のリストラ案に労働組合は猛反発。「従業員のクビを切るなら、自分の高い報酬を減らせ」とのスローガンを掲げた大規模なデモが行われた。雇用を重視するフランス政府からもルノーへの批判が高まった。フランス政府はルノー株の15%を保有する筆頭株主でもあり、フランス政府を刺激するのは得策ではないと考えたルノーは、労働組合にリストラを受け入れさせる条件として「16年までゴーン氏の役員報酬の3割を返上する」と提示して収拾した。ゴーン氏の役員報酬は3億7000万円程度であり、その3割は1億1000万円。13年から16年までの4年間に計4億4000万円の役員報酬がカットされるため、減額分を日産の報酬で補ったとみられている。

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