「巨星」演出家の蜷川幸雄さん死去......同日に主演ドラマ発表の藤原竜也との「縁」

Business Journal / 2016年5月12日 19時0分

 日本を代表する演出家、蜷川 幸雄さんが亡くなったことが12日、分かった。満80歳だった。

 蜷川さんは開成高校卒業後、「劇団青俳」に俳優として参加。演出家となった後は現代劇から海外の古典、近代劇にいたるまで幅広い作品を演出し、多くの観客を魅了。海外での評価も高く「世界のニナガワ」と呼ばれた。国内外で約300作品を手がけた。昨年12月中旬に体調を崩し、軽度の肺炎と診断されて入院。今年4月からの舞台の稽古から復帰を明言していたものの、願いは叶わなかった。

 ちょうどこの日、日本テレビ系の日曜ドラマ『そして誰もいなくなった』枠で、俳優の藤原竜也が主演することが明らかになった。藤原が演じるのは、偽者に人生を乗っ取られ、どん底の生活に転落した男で、サスペンスドラマだという。

藤原といえば、蜷川さん演出の舞台『身毒丸』主役オーディションでグランプリを獲得。国内外で「天才現る」と一躍注目を浴びることとなり、一気に世間に浸透した経歴を持つ。その後数多くのドラマや映画で主演し、演技派の役者としての地位を固めた。ギャンブルを扱った映画『カイジ』での好演など、インパクトの強い役柄も難なくこなしている。

 売れっ子となった後も、蜷川さんの"秘蔵っ子"として、数々の蜷川舞台に出演。「蜷川さんの舞台に出ると、自己確認ができるんです。稽古の時からレベルが高くて、俳優としてだけではなく人間としても成長させてもらえます」と以前取材で感謝を口にもしていた。そんな藤原の主演ドラマ発表に蜷川さんが亡くなるとは、不思議な縁があるように思えてならない。

 多くの俳優を育て、自身も紫綬褒章や文化功労者、文化勲章など様々な勲章を手にした蜷川さん。演劇のみならず、日本の芸能シーンに残した足跡は永久に消えないだろう。心からご冥福をお祈りしたい。

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