太陽光バブル崩壊…倒産ラッシュの裏側、買い取り価格大幅下落で採算厳しく

Business Journal / 2018年2月9日 23時0分

写真

 太陽光関連事業者の倒産が相次いでいる。東京商工リサーチの調査によると、2017年の倒産件数は過去最多の88件(前年比35.4%増)で調査を開始した00年以降で最多を記録した。同時に、負債総額の285億1700万円(同17.6%増)も4年連続で前年を上回り過去最多となっている。

 この状況について、東京商工リサーチ情報本部情報部の原田三寛部長は「太陽光バブルは弾けた」と見る。その背景には、どのような事情があるのか。また、買い取り価格が年々低下するなかで太陽光ビジネスの今後はどうなるのか。

●実はレッドオーシャンだった太陽光ビジネス

――太陽光関連事業者の倒産増加は、太陽光バブルの終焉と見ていいのでしょうか。

原田三寛氏(以下、原田) 太陽光バブルは弾けたと思っています。11年の東日本大震災で原発事故が起きたことで、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を利用する気運が高まりました。

 12年7月には再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が導入され、太陽光関連市場は急速に拡大しました。当初、固定買い取り価格は高価格帯でしたが、経済産業省が電気代の賦課金の低減を目指すなかで太陽光の固定買い取り価格も低減の方向で進み、年々下落しています。

 一方、太陽光関連事業は参入障壁が高くありません。「11年以降に設立された会社が倒産している」と思われがちですが、必ずしもそうではなく、実際には11年以前に設立された会社の倒産が多いのです。

 11年以前に設立された会社の本業を調べると、住宅関連の資材、リフォーム工事、電気設備工事、屋根工事などが多いです。つまり、本業である住宅着工件数が年々減少していくなかで新たなビジネスに活路を見いだすために太陽光関連事業に参入した、というケースが多かったのです。

 各社は太陽光関連事業を「ブルーオーシャン(競争相手のいない未開拓市場)」と考えていましたが、実際は「レッドオーシャン(血で血を洗う競争の激しい領域)」だったのです。

 成熟市場のプレイヤーが新天地を求めて業容拡大を目指し、太陽光ビジネスに参入した。しかし、こうしたプレイヤーはこれまでの事業が低採算で財務内容が脆弱であったり利益備蓄が多くなかったりしたため、太陽光関連事業でも赤字を出して倒産に至ったということです。

――東京商工リサーチの調査を見ると、件数・負債ともに過去最多を更新しています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング