パチンコホール、「出玉規制」で倒産激増?ヘビーユーザー離れの危機、大手は異業種参入も

Business Journal / 2018年2月18日 16時0分

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 パチンコホールの倒産が急増している。東京商工リサーチによると、2017年のパチンコホールの倒産は29件(前年比141.6%増)で3年ぶりに前年を上回った。また、負債総額は291億9500万円(同67.6%増)で2年連続で増加し、負債100億円以上の大型倒産も4年ぶりに発生した。

 パチンコ遊技人口は1994年には約3000万人だったが、現在は約940万人と3分の1の水準にまで落ち込んでいる。一時は「30兆円産業」といわれたパチンコ業界だが、市場規模は20兆円を下回ろうとしている。唯一の救いは一部のヘビーユーザーの単価が上がっていることだが、これにも限界があるだろう。

 そんななか、追い打ちをかけるように2月からは出玉規制が開始された。これにより「地元密着型の中小ホールはさらに苦しくなる」と指摘するのは、東京商工リサーチ情報本部情報部の谷澤暁課長だ。今、パチンコ業界に何が起きているのか。

●倒産が2.4倍に、原因の6割超が「販売不振」

 前年比2.4倍を記録したパチンコホールの倒産を原因別にみると、「販売不振」が19件(前年比171.4%増)で全体の65.5%を占めている。続いて、グループ企業に連鎖した「他社倒産の余波」が5件(前年ゼロ)、店舗や機器の投資負担から資金繰りに窮した「過小資本(運転資金の欠乏)」が3件(前年ゼロ)となっている。この背景には何があるのか。谷澤氏が解説する。

「パチンコ人口が減少し業界全体の売り上げが落ちているなかで、地元密着型の昔ながらのホールの倒産が増えました。一方で、ユーザーが多い地域に大手が出店し中小からユーザーを奪うという構造もあります。そのため、1店舗当たりのパチンコとパチスロの台数は増えており、ホールの規模は拡大する傾向にあるなど、大手による寡占化が進んでいます。パチンコ業界も、勝ち組と負け組の構図がはっきりしてきたといえます」(谷澤氏)

 パチンコホールは、最盛期の95年には全国で約1万8000店だったが、2016年には約3分の2の約1万900店に減少している。一方で、倒産ではなく休廃業・解散を選択するケースは減っており、17年は41件(前年比16.3%減)で3年ぶりに前年を下回った。今後は、大手によるM&A(企業の合併・買収)が進展するのかといえば、そうでもないようだ。

「古いホールを買収するときは、環境や立地などの条件を考慮するでしょう。それらの条件が良ければ大手も動きますが、良くなければ新店舗を展開したほうがメリットは大きいのです」(同)

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