米中ハイテク貿易戦争突入で報復合戦…中国、米韓半導体3社を独禁法違反容疑で調査

Business Journal / 2018年6月23日 19時0分

●米国と中国がなんらかの取引をしたのか

 2018年5月末までに中国が独禁法の審査で許可を出さなければ、東芝は東芝メモリを売却しなかった可能性が極めて高かった。しかし、現実には、中国が期限より10日以上早い5月17日に、独禁法の審査に許可を出した。なぜ、すんなりと中国がこの買収を認めたのかが筆者にはわからない。米国と中国の間で、なんらかの取引があったのではないか?

 東芝メモリが独立できたのは、結果的には良かったと思う。しかし、いまひとつ、その経緯には納得できないでいる。

(5)中国が独禁法違反の疑いで米韓半導体を調査

 6月1日に東芝メモリがベインを中心とする日米韓連合に売却された。その直後、冒頭で述べた通り、中国当局がDRAM大手3社のマイクロン、サムスン電子、SK Hynixに対して、競争法違反の疑いで調査を開始した。

 中国は、米国から2発のビンタを食らった。それに対して中国は、「クアルコムによるNXPの買収妨害」というビンタを1発張りかえした。そして、中国が米国に対して、「DRAMの独禁法違反の疑いで米韓半導体を調査」という2発目のビンタ張りかえした(ように筆者には見える)。

 中国人は、“沽券”“プライド”“メンツ”にこだわる国民であると筆者は思っている。それゆえ、「やられたら、やり返す」行動に出たといえる。今後も、米中ハイテク貿易摩擦は続くだろう。
(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング