長谷部誠、欧州名門クラブがフロントとして争奪戦の様相…その稀有な能力とは?

Business Journal / 2018年7月10日 19時0分

 もちろん、チームの雰囲気が良かったこともありますし、別の観点からは批判される試合運びでもありました。ただ、長谷部でなければあのような意思統一は難しかったと考えられます。

●長谷部流はCOOまで、CEOに向けてあとひとつ欲しいもの

 ただし、長谷部流のメンタリティは最高執行責任者(COO)までは超一流といえますが、最高経営責任者(CEO)にはあとひとつ足りないものがあります。それは長谷部流の信頼の集め方とトレードオフでもありますが、みんなを巻き込める成功へのビジョンやロマンを自分から発信することです。現状では本田圭佑のほうがこの点では優れています。

 とはいえ、優秀なCEOのもとでCOOを勤めるなかで、ビジョンやロマンのつくり方は学べることでしょう。まずは自分が成長したい、学びたいと思える組織のなかでCOOを任されることを目指して、キャプテン長谷部のメンタリティに学びましょう。

●まとめ

 次の日本代表キャプテン候補でもある日本の守備の要・吉田麻也は涙ながらに「長谷部誠には絶対になれない」と唯一無二の存在であったことを訴え、ファンからも「涙が出た」「最高のキャプテン(だった)」との声が上がっています。34歳とW杯に臨む選手としては年長な長谷部誠は、ゲーム中のパスミスが指摘されることもあり、限界説も囁かれていました。しかし、その責任感と監督、チームメイトからの信頼はチームの精神的な要として不可欠なものでした。選手としてはいつか終わりが来るわけですが、長谷部はまた別のかたちで、私たちに勇気を与えてくれると思います。これからも応援しつつ、学びたいものですね。
(文=杉山崇/神奈川大学心理相談センター所長、人間科学部教授、臨床心理士)

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