スーツ大手3社が赤字転落で壊滅状態に…AOKI、漫画喫茶などカフェ事業拡大で生き残り図る

Business Journal / 2018年11月20日 8時0分

 一方で、異業種が相次いでオーダースーツ市場へ参入しており、紳士服専門店の脅威となっている。衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOが7月からオーダースーツの予約を始めて話題となったが、ほかにもアパレル大手のオンワードホールディングス子会社が17年10月にオーダースーツ店「カシヤマ ザ・スマートテーラー」の展開を始めたり、大手商社の伊藤忠商事が同年12月に全国のテーラーと提携した高級オーダーメードスーツ事業に参入するなど、競争業者が増えている。

 また、アパレル大手の三陽商会が傘下のブランド「ポール・スチュアート」の一部店舗で行っていた婦人スーツのパターンオーダーを今年8月から広げ、婦人服を扱う全店(約40店)で取り扱うようにするなど、既存の事業者も軒並みオーダースーツに力を入れ始めている。オーダースーツ市場でも新旧織り交ぜた競争が発生しており、紳士服専門店といえども競争を勝ち抜くことは簡単ではないだろう。

●3社とも事業の多角化が進む

 スーツ市場が厳しいこともあり、紳士服大手3社はスーツを扱う事業で苦戦を強いられるが、一方でスーツ以外の分野にも手を広げており、それらの事業が生き残りのカギとなっている。

 青山商事は、スーツを軸とするビジネスウェア事業のほか、カジュアル衣料品店「アメリカンイーグル」を中核とするカジュアル事業、クレジットカードを運営するカード事業、印刷・メディア事業、雑貨販売事業、靴修理店「ミスターミニット」を運営する総合リペアサービス事業などを手がける。

 だが、カジュアル事業が足を引っ張っている。9月末時点で34店を展開するアメリカンイーグルや、同9店のジーンズ店「リーバイスストア」などを運営するが、同事業は長らく営業赤字を垂れ流している。18年3月期は8億円の赤字だった。状況はいまだ改善せず、18年4〜9月期は5億円の赤字となっている。同事業のてこ入れは急務といえるだろう。

 一方でカード事業が成長し、利益面で大きな貢献を果たしている。青山商事が展開するスーツ店「洋服の青山」で利用すると特典が得られるクレジットカードを手がけているが、会員数は順調に伸びている。それに伴い、稼ぎ出す利益が大きく増えており、18年3月期の営業利益は前期比39.7%増の18億円となった。18年4〜9月期も好調で、前年同期比18.3%増の11億円を稼ぎ出している。

 AOKIは、スーツを軸としたファッション事業のほか、結婚式場を運営するブライダル事業、カラオケルーム事業、漫画喫茶などを運営する複合カフェ事業を手がけている。

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