安倍政権、“移民”の就職条件を大幅緩和へ…将来の失業問題や治安悪化の危険を無考慮

Business Journal / 2019年2月25日 8時0分

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 政府は早ければ2019年度から留学生の就職条件を緩和する。現状では大学や専門学校で専攻した分野でしか就職できなかったが、大学を卒業すれば制限なく、専門学校の場合も「クールジャパン」に関連する仕事に就けるようになる。

 17年に日本で就職した留学生は過去最高の2万2419人まで増えている。それを政府はさらに増やしたいわけだが、なぜ今、条件緩和を進めたいのか。その背景には、「留学生30万人計画」の状況が大きく関係している。

「30万人計画」は08年、福田康夫政権のもとでつくられた。しかし、11年に東京電力福島第一原発事故が起きると、留学生の数は減少に転じた。当時、留学生全体の7割を占めていた中国人が、自国の経済発展の恩恵を受け、日本から遠ざかったことも影響している。

 すると政府は、留学ビザの発給基準を大幅に緩めた。その影響で、ベトナムなどアジアの新興国から留学生が大挙して押し寄せるようになる。結果、12年には約18万人だった留学生の数は、18年6月時点で32万4245人まで急増した。「30万人計画」も20年の目標を待たず達成されたわけだ。

「30万人計画」を強力に推進したのが、12年末に誕生した安倍晋三政権である。同計画を「成長戦略」に掲げ、留学生の受け入れに邁進した。

 ただし、安倍政権下で急増した留学生には、出稼ぎ目的の外国人が数多く含まれる。留学生には「週28時間以内」のアルバイトが認められるが、法定上限を超えることは難しくない。そこに目をつけ、留学を装い来日する外国人が急増したのである。

 そうした“偽装留学生”は本来、留学ビザの発給が認められないはずの存在だ。留学ビザは母国からの仕送り、もしくは国や企業の奨学金を得るなどして、日本でアルバイトなしに留学生活が送れる外国人に限って発給される。しかし、その原則を守っていれば留学生は増えない。そこで政府は、経済力のない外国人にまで留学ビザを出している。ビザ申請時、留学希望者から提出される親の年収や銀行預金残高の証明書に書かれた数字が、でっち上げのものだとわかってのことだ。

 ベトナムなどでは賄賂さえ払えば、でっち上げの数字が記された“本物”の証明書は簡単に手に入る。そうした書類を準備する過程で、留学斡旋ブローカーが介在する余地も生まれてしまう。

 出稼ぎ目的の“偽装留学生”は、まず日本語学校に入学する。日本語学校に在籍できるのは最長2年に限られる。彼らはブローカーへの手数料を含め150万円前後にも及ぶ留学費用を借金に頼り来日しているが、日本語学校の2年では借金は返済できないケースが多い。そこで出稼ぎを続けるため、専門学校や大学へ“進学”する。日本人の少子化によって経営難に陥った学校は多い。たとえ大学であろうと学費さえ払えば、日本語のまったくできない留学生だろうと受け入れる学校は少なくない。
 
 ベトナムをはじめとするアジアの新興国で、日本への「留学ブーム」が起きるのは12年頃からだ。以降、日本へと渡ってきた留学生たちは、日本語学校から専門学校や大学を経て、今後続々と就職時期を迎えていく。そのタイミングで、政府は留学生の就職緩和策を打ち出した。急増した留学生たちを就職させ、日本に引き留めたいのである。

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