東証1部、上場基準見直しで3分の1が“2軍”降格&株価急落の危機

Business Journal / 2019年3月22日 9時0分

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 東京証券取引所で、上場市場の区分の見直しの議論が大詰めを迎えている。3月下旬に開く予定の金融審議会(金融相の諮問機関)で、東証の見直し案を説明する。

 1部上場企業には、四半期決算での英文開示を義務づける。現在、英文で情報開示している企業は、東証1部で35%程度にすぎない。焦点は東証1部の再編、新興市場の集約、上場廃止の基準引き上げの3点に絞られた。

 約30年間に2133社まで膨らんだ1部上場企業の絞り込みが最大の注目点だ。もっとも有力なのは、時価総額(株価と発行済み株式数を掛け合わせた金額)による線引きである。1部昇格の基準を、これまでの時価総額40億円から250億円に引き上げる案や、また東証1部より上位の“プレミアム市場”を創設する案が出ている。

 2月末(2月28日の終値)の時価総額で見ると、時価総額が最大なのはトヨタ自動車の21兆8522億円。最小は家庭用LPガス容器最大手、中国工業の19億円である。

 時価総額250億円未満は約720社で東証1部全体の、およそ33%を占める。

 もともと東証1部は限られた大企業を集めており、バブル期でも1000社程度だった。それが、2000年以降に1部へ昇格するハードルを一気に下げたため、急激に上場社数が増えた。現行の1部上場を維持できる時価総額の基準は20億円なので、仮に250億円に引き上げられた場合、12.5倍となる。

 一方、新興・中堅市場は現在の3市場体制(東証2部、マザーズ、ジャスダック市場)から2市場にする。マザーズとジャスダックの一部分を一緒にして「新興」市場、東証2部とジャスダックの大半を統合して「中堅」市場とする。

●500億円で線引きの案もあった

 もし、時価総額500億円で線引きすると2月末時点で1100社が脱落する可能性があった。東証1部上場企業の52%がアウトということになる。

 特に、地方銀行は時価総額が500億円近辺に集まっている。

 琉球銀行は530億円で合格ラインを超えているが、400億円台後半にずらりと並ぶ。東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京が経営統合して2018年5月に誕生した東京きらぼしフィナンシャルグループ(498億円)をはじめとして、宮崎銀行(482億円)、中京銀行(480億円)、山梨中央銀行(480億円)、十八銀行(461億円)とダンゴ状態だ。

 400億円台前半になると、四国銀行(444億円)、愛媛銀行(443億円)、そして三重銀行と第三銀行が経営統合して18年4月に誕生した三十三フィナンシャルグループ(418億円)と続く。

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