流行りの「副業で会社を買う」を実行したら、こんなに疲弊…不動産投資のほうが全然マシ

Business Journal / 2019年4月13日 8時0分

●相場は安心した取引の場

「問題のない会社を買えば楽できるじゃないか」と思う方もいるかもしれません。ただ、それは不動産と一緒で、良い会社は高いです。会社を買い取るための資金を出してくれる金融機関は皆無といっていいので、基本的には自己資金で買い取ります。国が事業承継をバックアップしているので、公的な金融機関にはそれを考慮した融資制度がありますが、「同業他社でないとダメ」などさまざまな制約があります。

 さらに、企業の売却はまだ相場が形成されておらず、価格変動幅の大きさは不動産の比ではありません。仲介会社の担当者の力量によっても、不動産と比べたら大きく変動しますし、売り手の気合と根性によっても変動します。

 そうなると、自分にとっての適正価格はどうなのかをしっかりと考えなければなりませんし、さらに相手は適正価格よりも上を求めてくるので、粘り強く交渉しなければなりません。そうこうしているうちに、「とにかくこの事業が欲しい」という人が現れて高値を付けると、あっさり取られてしまいます。

 私が以前、ペットホテルの買収を検討した際、やや高めに価格を提示したのに対して、対抗馬の会社が2倍以上の価格を提示してロクにデューデリジェンスもしないまま買い取っていきました。「市場性がある」「良い立地だ」くらいの私の動機に対して、対抗馬はエリア展開を急ぐ同業他社でした。あらかじめ顧客も抱えていたので、自分たちにとっての空白域に立地していたその会社の価値は、当然大きく異なります。こうして、同じものを見て同じ情報を見ていても、買い手によって価値は大きく異なります。

 実は私は1円で株式を買い取った会社を2つ保有しています。それを今は改善させ、売却はしませんでしたが、数百万円、数千万円での買収を打診されるまでに至っています。こういう話をすると、「自分もそういう会社を1円で買いたい」と言われますが、当時1000万円以上の赤字で、そんな会社を1円でも買い取るという人はいませんでした。ある理由と事情があって、私にとっては1円以上の価値を見いだしたのですが、そんな「見方によって大きく価格が変わる」などという事態は、不動産では起こりません。例外としては、自分でリフォームできる人が、ボロボロの家屋を買い取って再建するような場合ですが、それでも普通の会社員であれば外注しないといけないので、その費用を見込んだ価格が売却価格として表示されています。

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