平成の10大企業倒産リスト…消費増税でデフレ突入、検証すべき政策の失敗

Business Journal / 2019年4月18日 7時0分

 その後、09~18年(平成21~30年)は49件(同4.9件)と大幅に減少しています。金融機関の不良債権処理が峠を越え、資金調達の環境が改善、さらに輸出企業を中心とする上場企業の業績回復などがあり、倒産の沈静化を後押ししました。

――平成の企業倒産を振り返って、思うことはありますか。

関 特にゼネコンはバブル景気を謳歌して金融機関からの借り入れを増やしていましたが、そのツケがバブル崩壊後に回ってきて、ゼネコンと不動産会社はともに縮小することになりました。当時、ゼネコン100社の売上高や貸借対照表、有利子負債などをチェックしましたが、「有利子負債率が高いな」と感じた企業は、その後に倒産あるいは吸収されていきました。

 また、百貨店の雄であったそごうの倒産には驚きました。負債最大のマイカル、あるいはダイエーにも同じことが言えますが、右肩上がりの土地価格の上昇を前提とした出店攻勢がアダになりました。小売業界は、より計画的な出店戦略を進めるべきだったでしょう。

 バブルの過熱と崩壊について、確かに不動産業界は反省すべき部分はあるでしょう。しかし、大蔵省(当時)の総量規制も含めて、政策の失敗という側面もあると思います。1997年(平成9年)4月に消費税を3%から5%に引き上げるとともに公的負担も引き上げ、ここから日本経済は長いデフレに突入します。GDPは97年度(平成9年度)にマイナス0.7%、98年度(平成10年度)にマイナス1.9%と2年連続マイナスを記録しました。

 当時、「日本的経営はダメで欧米にならえ」という総悲観論が風靡しましたが、果たしてそうだったのでしょうか。政策の失敗がデフレを招き、リーマン・ショックや東日本大震災などもあり、経済はなかなか活性化しませんでした。現在は戦後最長の景気拡大と言われていますが、実感は乏しいです。国の政策の何が失敗だったのかを、きちんと検証すべきです。

●「令和」の時代は積極財政で「富国強靭」

――バブル崩壊後は、金融機関の貸し渋りや貸し剥がしが問題となりました。

関 中小企業への貸し渋り対策として98年(平成10年)に創設された「中小企業金融安定化特別保証制度」については議論もありましたが、中小企業庁の資料では「1万社の倒産、10万人の失業、2兆円の民間企業の損失を回避」させることができたとしており、大きな成果があったと思っています。その後、「中小企業金融円滑化法」が制定されたことで、現在は倒産件数がバブル期並みに抑制されています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング