30代以上が拒否反応示す『白衣の戦士!』が、10~20代に大きく支持されている現象

Business Journal / 2019年5月24日 18時0分

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 5月22日に放送された連続ドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系)第6話が平均視聴率7.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。

 同作は、“元ヤン”の新米看護師・立花はるか(中条あやみ)と“婚活中”の先輩看護師・三原夏美(水川あさみ)を中心に、四季総合病院外科病棟で奮闘する看護師たちの仕事ぶりや恋愛模様を描く“お仕事ドラマ”。初回10.3%での発進後、前週第5話の8.3%まで1ケタを連発。今回はさらに1.1ポイント後退し、初の7%台転落となってしまった。

 第6話は、はるかがヤンキー時代の後輩・七海(富田望生)から「彼氏ができた」と報告を受け、自分も鈍感な同僚・斎藤光(ジャニーズWEST・小瀧望)に気持ちをぶつけようと決意。一方で夏美は、好意を寄せてくれている看護師長・本城昭之(沢村一樹)について真剣に考え始めていたが、元見合い相手・里中詠一(田中幸太朗)が入院してきたことで思わぬ再会となり、心が揺れてしまう。そんななか、はるかと夏美は激しい足の痛みで入院してきた洋食屋の店主・胡桃沢茂(金田明夫)を担当。ワガママ放題で隙あらば病院を抜け出そうとする胡桃沢に2人とも振り回されるが……という内容だった。

 一応“お仕事ドラマ”を掲げている『白衣の戦士!』だが、恋愛とコメディ要素も含まれた“お仕事&ラブコメディ”なのは見ていればわかる。しかし、前回は主任看護師・村上真由(片瀬那奈)の不倫がテーマとなり、今回ははるか&夏美の恋愛も動き出すなど、次第に“ラブ”の要素が強くなっていて、もはや「“お仕事”の要素、必要だった?」と思ってしまう。私は前回のコラムで、はるかの“元ヤン”キャラについて「なくてもいい設定だなぁ」と書いたが、今はそれだけでなく“お仕事”の要素も「いらない」、主人公が“看護師”である必要性も「ない」と思うのだ。

 実は恋愛パートも、私と同世代の夏美に共感するところはあるけれど、はるかには「若いな~」と思うくらい。そもそも、はるかは“なぜ斎藤を好きになったのか”がよくわからないし、しょっちゅう「これって恋!?」と自問自答していたため、“恋に恋してる感”が強いのだ。しかし、インターネット上で同ドラマの感想を書き込んでいる人には若年層が多い印象で、「はるかカワイイ! 応援したい!」「斎藤ニブすぎてウケる(笑)」「早くはるかと斎藤が進展しないかな~!」といった盛り上がりを見せている。こうしたコメントを見ていて、“恋に恋してる感”が楽しい年代には刺さるのかもしれない……と気づいた。

 また、同ドラマは当初から1996~2002年に放送された『ナースのお仕事』(フジテレビ系)シリーズとの酷似が指摘されていたため、“『ナースのお仕事』世代”の視聴者にはほとんど受け入れられていない。一方、はるかと斎藤(というか中条と小瀧)を支持するファンの中心は10~20代前半、つまり“『ナースのお仕事』を通っていない世代”と思われる。

 そうなると、日テレはターゲットを若年層に絞って『白衣の戦士!』の制作、キャスティングをしていれば、もっと視聴率を獲得できたのではないか。はるかと斎藤の恋愛パートがウケている様子からして、“看護師モノ”ですらない普通の“ラブコメディ”でも良かったと思うが、どうしても“お仕事ドラマ”にしたかったのだとしても、『白衣の戦士!』は失敗だろう。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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