利益率はオートバックスの2倍…イエローハット、超高収益企業を支えるローコスト経営の正体

Business Journal / 2019年6月4日 6時0分

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 今年のゴールデンウィーク(GW)は、過去最長となる4月27日から5月6日までの10日間の超大型連休となった。新元号「令和」への改元効果も加わって、列島各地でにぎわいが報じられた。かつてない盛り上がりを見せたのではないか。

 ところで、そのGW直前に大手カー用品店「イエローハット」の静岡県内の店舗で事件が起きた。

 イエローハットの制服を着た男性がタイヤを蹴ったりホイールに火をつける様子が映った動画が4月25日ごろからインターネット上で拡散したのだ。これを受けてイエローハットは26日にホームページ上で謝罪。同社は後日、店舗でホイールに火をつけたとして、現住建造物等放火容疑の疑いで、元アルバイト従業員と元従業員の2人が逮捕されたと発表した。

 この事件の数カ月前には、無添くら寿司やセブン-イレブンなど大手飲食チェーンやコンビニエンスストアで撮影された不適切な動画がネット上で拡散する問題が相次ぎ、社会問題となっていた。これらと比べてイエローハットの動画は逮捕者が出たことからより悪質といえ、より大きな反響があってもおかしくなかった。しかし、改元の話題が盛り上がっている時期に事件が起き、かつ、すぐにGWに突入したため、それほど問題視されることなく騒動が消えていったように思える。イエローハットはGWに助けられたのではないか。

 そんなイエローハットだが、業績は堅調に推移している。5月9日発表の2019年3月期連結決算は、売上高が前期比1.0%増の1392億円、営業利益は0.2%増の95億円だった。わずかな増収増益だが、17年に発生したタイヤの値上げ前特需の反動や例年に比べて全国的に降雪が少なかったことで主力商品のタイヤの販売数が前年同期より少なかったという特殊要因が大きく影響したため、微増の増収増益にとどまったことはそれほど問題ではない。

 同様の理由で、競合のオートバックスセブンも売上高は伸び悩んだ。5月8日発表の19年3月期の連結売上高は前期比0.7%増の2138億円にとどまった。伸び悩んだ理由はイエローハットと同じだ。

●業績が横ばいのオートバックス、急成長のイエローハット

 両社とも今年度前期の業績はまずまずといったところだが、一方で、中長期の業績では明暗が分かれている。オートバックスの売上高は近年こそ横ばいで推移しているが、08年3月期からそれまでは減少傾向が続いていた。08年3月期から19年3月期までの11年間で売上高は20%も減っている。一方、イエローハットは09年3月期から19年3月期まで10年連続で増収を達成。この10年で売上高は1.5倍以上に膨らんだ。売上高の大きさではオートバックスが上だが、勢いではイエローハットに軍配が上がる。

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