レオパレス、物件の7割で施工不良、改修進まず…元凶の深山社長、退任後も相談役残留

Business Journal / 2019年6月4日 18時0分

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 レオパレス21の施工不備をめぐる問題で、弁護士による第三者委員会は5月29日、最終報告書を公表した。

 創業者で元社長の深山祐助氏の「ワンマン体制が不正の温床になった」ほか、全社的に事実に基づかない建築確認申請を行うなど「法令順守の姿勢が軽視された」と断罪した。さらに「業績改善のため、施工物件数拡大が目標となり、『走りながら考える』状況で、問題点に気づいても目をつぶって放置した」と指摘。法令の無視・軽視が横行した業績至上主義を厳しく批判した。

 創業者とはいえ、建築士の資格のない深山氏のアイデアを、実際の商品に落とし込むことばかりを優先させるなど、経営トップの顔色をうかがう企業風土が浮き彫りになった。第三者委員会の聞き取りに対して「当時は“深山氏と、それ以外の社員”という区別しかなかった」との声が相次いだという。

 レオパレスの施工不備は、業績至上主義と深山氏への忖度の複合的原因によるものであることが報告書から明らかになった。

 虚偽申請は「会社的、組織的に行われていた」が、深山氏は自分が指示したことは否定した。報告書は「疑いは残るが、不適合と認識しつつ(建築基準法に適合しないウレタンの使用を)指示したとまでは認定できなかった」とした。

 問題の発覚を受け、レオパレス21は全物件約3万9000棟を対象に調査を開始。4月末時点で調査を終えたのは2万1000棟、このうち7割超に当たる1万5628棟で不備が見つかったが、大半の改修はできていない。

●深山英世社長は相談役として残る

 レオパレス21は再発防止策を打ち出し、深山英世社長ら社内取締役7人の退任を決めた。6月27日の定時株主総会で退任する。残るのは、5月30日付で社長に就いた宮尾文也氏だけ。

 法令順守を担当する部署の新設するほか、3人だった社外取締役を5人に増やして“外部の眼”を強化する。社内取締役を減らし、社内、社外とも5人の役員体制に変える。

 問題は、深山英世氏が非常勤の相談役として残ることだ。「体制刷新が本当にできるのか。“院政”になるのではないか」(不動産業界のアナリスト)との疑問が残る。

 2020年3月期の売上高を19年同期比1%減の5022億円、最終損益で1億円の黒字(19年3月期は686億円の赤字)と見込んでいるが、施工不良の物件の大半は未改修だ。今後の調査で不良物件がさらに増えると予想されており、費用が膨らむ恐れがある。通期の入居率を85.2%と見込んでいるが、ハードルはかなり高い。ブランド力低下に伴う入居率の低迷が考えられるからだ。

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