働き方改革で若手社員の会社への「貢献意欲」が減退?組織が成り立つ要件とは

Business Journal / 2019年6月14日 11時0分

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 リクルートキャリアによると、2020年卒業予定の大学生の就職内定率は、前年同期比より8.7ポイントアップの51.4%となっており、売り手市場はまだまだ健在のようだ。とはいえ、この状況でも就職、転職活動に失敗してしまうことは大いにある。それは、過去に配信した『20代が陥る「転職・負のスパイラル」…勘違いする新卒社員たち』などでも解説してきた。

 そのシリーズのひとつとして、今回は社会人の超基本である“組織に属する”ということを、立教大学の有馬賢治教授に経営学的見解を踏まえつつ解説してもらった。

●組織で働く社会人に必要なのは「共通目的」「意思疎通」「貢献意欲」の3つ

「新卒で入社した会社を3年以内に辞めてしまう若者は約3割にも及びますが、それらの人々が自己都合的な発想で会社や組織を捉え、自己の境遇の責任を外部に転嫁して退社していたとすれば、再就職先でも同じことを繰り返してしまうでしょう。組織が求めている人材は、その点に関しては正反対なものを求めていることに気づけないと、いつまでたっても一人前の社会人にはなれません。そこで、今回は『組織とは何か』について考えていきましょう」(有馬氏)

 まず最初に「組織の定義」とはなんなのか?

「経営学で有名なのは『組織とは、意識的に調整された2人以上の人々の活動や諸力システム』というC.I.バーナードの定義です。少し解説しますと、組織は数のうえでは複数の人間が集まっていることが大前提です。ただし、単にそれで人が集まっていれば組織が成立するわけではなく、所属する人々の意識も重要になってきます。組織を組織たらしめているのは、構成人員の相互関係です。その要件には以下の3つがあります。

・共通目的(common purpose)
・意思疎通(communication)
・貢献意欲(willingness to serve)

 組織とは同じ目的の達成を意識した人々の集まりなので、『共通目的』を持っていることが要件の1つです。ただし、それだけではバス停でバスを待つ人々や同じ飛行機に乗っている乗客も組織になってしまいます。そこで、共通の目的を達成するために互いの考えていることを伝え合う『意思疎通』が必要になってきます。ですが、単に各自が自分の意見を通そうとするだけでは収拾がつかなくなってしまいます。そこで重要になってくるのが『貢献意欲』なのです」(同)

 この「貢献意欲」がないと、組織で働くことに苦痛を感じ、結果として会社に責任を押し付けて退職してしまいやすくなるという。

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