中国期限切れ鶏肉事件、なぜ発生?生産・加工・販売業者に必要な食品安全上のルールを検証

Business Journal / 2014年7月25日 1時0分

 鶏肉団子を仕入れている方は、製造者の肉の素性を事前に決めて契約書に配合率を記載させ、製造時に監査を行い、記録を付けなければなりません。製造記録には、いつ仕入れた原料か、賞味期限はいつか、部位はどこかということを記録し、仕入れ先の監査を定期的に行い、製造記録の確認を行わなければなりません。

●工場全体の監査の必要性

 仕入れ先の工場を監査する時、仕入れる商品を製造する該当の作業場、保管施設しか監査を行わない場合がほとんどですが、工場内すべての設備、原材料の確認を行う必要があります。原料の保管庫内に、賞味期限の切れた原料が保管されている場合や、本来使用していない外国産の材料が保管されている場合は、入荷伝票から出荷量までの確認を行います。また、冷凍庫内に半製品が保管されている場合は、製造記録と照合し、半製品の製造を確認します。保管原料の日付なども、工場内で付けられた表示では証拠にならないので、仕入れたときの伝票で確認を行います。

 こういった仕入れ先の監査は、一般的には行われていません。しかし、産地偽装された原料、使用期限の過ぎた原料を使用した製品をつかまされないためには、仕入れ先全体の監査が求められます。北海道で発生した偽装挽肉事件も、挽肉の仕入れ先が工場全体の監査を行っていれば未然に防げた事件だと思われます。
(文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表) 

●河岸宏和
食品安全教育研究所代表。1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。 毎年、100カ所以上の食品工場点検、教育を行っている。

【ホームページ】
「食品工場の工場長の仕事とは」

【メールマガジン】
「食品工場の工場長の仕事」
 
【著書】 
『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます』『スーパーの裏側 安全でおいしい食品を選ぶために』『放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方』(以上、東洋経済新報社)、『日本の農業は風評被害に負けない』『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』(共にアスキー・メディアワークス)、『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』          『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』(以上、同文舘出版)、『図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ~くわかる本』 『食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本』(共に秀和システム)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング