蔓延するリーダーシップ幻想の罠 カリスマ性は不要、真のリーダーへの第一歩とは?

Business Journal / 2014年8月13日 1時0分

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 企業人事研究の世界的権威である米ミシガン大学ロス・ビジネススクール教授、デイブ・ウルリッチ氏は、経営者から「企業を成長させたい、より良い会社にしたい」という相談を受けた時、まずはこう聞くという。

「適切な人材がいますか? 人が生き生きと働ける企業文化がありますか? そして、適切なリーダーがいて、活躍していますか?」

 そしてデイブ氏は、「もしできていないのなら、この3つを最優先に手がけなさい」と助言するとのことだ。

 企業が成長するには、リーダーシップを発揮する人材が不可欠であり、だからこそ企業の経営者、人事担当者は、そのような人材を社内外に求めているのである。しかし、そのような人材は極めて少ないのが現状だ。

 組織内で重要な仕事をする、キャリアアップする王道は、リーダーシップを身につけることである。ただし、すべての人がリーダーになることを求められているわけではない。

 組織ではリーダーに従うフォロワーが必要不可欠だし、優れたリーダーの裏には必ず優れたフォロワーが存在するものだ。日本人は、フォロワーとしてはかなり優秀な人が多いといわれている。リーダーさえしっかりしていれば、リーダーの意図を理解し、規律的に行動できる人は多い。彼らへ無理にリーダーになることを求める必要はない。

 また、組織内プロフェッショナルとして専門的な業務で力を発揮することで、組織に貢献し、自身のスキルを磨く道も決して悪くない。もちろん、専門的な業務にリーダーシップがまったく不必要なわけではないが。

 しかし、前述のとおり、組織にとって非常に重要なリーダーと認められる人材が極めて乏しい現状において、真のキャリアアップを目指すなら、まずはリーダーシップを高めることが何より重要である。

●リーダーシップは研修では身に付かない

 では、どうすればリーダーシップを磨くことができるのか。

 世の中には、さまざまなリーダーシップ研修が存在する。企業が研修として用意するものもあるし、個人向けに提供されているものもある。

 こうした研修に、「リーダーシップとは何か?」という「気づき」を与える効果がないわけではないが、こうした研修を受けるとリーダーシップが身に付くというのは勘違いである。研修はあくまで「きっかけ」であり、リーダーシップを磨くのは、日々の実際の仕事、活動の中でしかできない。なぜなら、リーダーは独立して存在するものではなく、組織の中にいてこそ、その活動に意味が与えられるからだ。

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