ディズニーR、驚愕のキャスト使い捨ての実態 バイトに責任押し付け酷使、心身病む人続出

Business Journal / 2014年8月19日 4時0分

「ダンサーは特別なオーディションを受けなければならず、数カ月にわたり拘束されます。そのうえ、いざ合格しても、舞台に立てるまでには何回もレッスンを受け、仕事は1日3~4時間の時給労働(パレードのみ)なので、稼げても月に数万円で、生活が安定しないのです。また、アルバイトと同様の扱いで、出演予定の当日になって仕事がなくなることもあります。生活面の不安から他の仕事と掛け持ちするようになり、ダンスの練習にかける時間がどんどん減っていき、皮肉なことに本当に“(ダンスの)レベルが低い”とゲスト(客)から指摘されてしまうのです。それで転職しようにも、合格した時点ではダンサーの卵にすぎず、パレード用の最小限のダンスしか習得する機会を与えられていないので、なかなかつぶしが利きません。履歴書には『ディズニーリゾートで働いていた』と書くことは認められておらず、転職の際に自己アピールもしにくいのです」

「体調管理もあなたの仕事」「あなたのレベルが低いから」「あなたの根性が足りない」という3つの“魔法の言葉”とは、責任転嫁するための、まさにブラック企業のロジックではないか。

 こうした話を聞くと、感動とは別の意味で、パレードは涙なしに見られなくなる!?

●キャスト同士による“落とし合い”

 さらに、オリエンタルランド側は、キャストの意欲を高める活動として“褒める”活動があると宣伝することが多い。持ち場や上下関係にかかわらず、キャスト同士が互いに褒めるカードを送り合うというシステムで参加意欲を高めようというのだが、そのウラではストレスのはけ口としての陰湿な“落とし合い”がある。

「あるキャストが気に食わないと、別のキャストが正社員にクレームをつけた場合、名指しされたキャストは、ベテランのユニバーシティリーダー(インストラクター)クラスでさえも簡単に降格やクビにされます。ちょっとしたトラブルがあるだけで、正社員は問題解決と称して、安易にクビを切ろうとするのです。ですからキャスト間の関係は常にピリピリしています。しかも、数年前にディズニーの人材教育礼賛本が続々と出版された頃から、ゲストからのクレームも激しくなっています。ゲストから名指しのクレームを受けると、問答無用で降格やクビになってしまいます。ゲストのみなさんにも知っていただきたいのですが、問題の本質はキャストの対応ではなく、オリエンタルランドのキャストを使い捨てにするシステムなのです」

 筆者は、学生の夏休み期間中で大いに賑わっているディズニーランドに行ってみた。数年前には目立たなかった乱立するポップコーンのワゴンに長い列をつくるゲストたち、応対するキャストたちは力のない笑顔。キャストの微笑みのなかに翳りが垣間見えるのは、猛暑の疲れのせいだけではなさそうだ。パレードでのミッキーの「ハピネスはここにあるよ」というセリフがむなしく響くばかりだ。
(文=松井克明/CFP)

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