米国Z世代間で盛り上がる「スキンタレクチュアル」とは? スキンケアブランドの台頭とその背景

cafeglobe / 2020年10月15日 8時0分

PSA

Z世代の消費者は、ミレニアル世代よりもはるかに若い年齢でスキンケアを意識するようになっている。そこに着目したのは、米国でカルト的な人気を誇るブランド、アライズオブスキン(Allies of Skin)。この度同ブランドが若年層をターゲットにした新しい製品ラインを展開し、話題を集めている。

アライズオブスキンは、スペースNK(SpaceNK)やギャラリー・ラファイエット(Galeries Lafayette)といったラグジュアリー小売店で、1本100USドル(約10,500円)以上で販売される高機能製品で有名だが、設立4年目にして「パーパスフルスキンケア・バイ・アライズ(Purposeful Skincare by Allies、以下「PSA」)」をローンチした。

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なぜ、Z世代向けスキンケアブランドは引く手あまたなのか

2020年10月には若年層に人気のファッションEコマースサイト・エイソス(Asos)とリボルブ(Revolve)で発売予定。またすでに3月からアジア各地のセフォラ(Sephora)で販売されているほか、オンラインショップのビューティベイ(Beauty Bay)やビューティリッシュ(Beautylish)でも購入可能なこのサブブランドの製品は、28~38USドル(約3000〜4000円)と比較的手の届きやすい価格帯だ。

PSAを始めるにあたり「本当に肌の調子が悪くて、おまけにお金も全然なかったという十代の頃の自分の悩みを逆手に取った」と話すのは、アライズオブスキンの設立者ニコラス・トラヴィス(Nicolas Travis)氏だ。新ブランドのターゲット年齢層は14歳からだといい、これはアライズオブスキンのコア顧客層である25~55歳よりもかなり若い。

また彼いわく、ターゲットとなる年齢層やパンデミックの影響もあり、オンライン小売業者の多くは、トレンドとなる新たなZ世代向けブランドと手を組みたいと考えているという。

「たとえば、ビューティベイは“Z世代の聖地”であるため、非常に好感触だった。エイソスについては、こちらが狙っていたターゲット層やミレニアル世代にもぴったり。同社にコンタクトを取ったところ『もっとZ世代に支持されるブランドが必要だ』という勢いで翌日には返事が返ってきた。アライズオブスキンはミレニアル世代に人気のリボルブでも成功を収めており、このEテイラー(オンラインベースの小売業者)で前年比200%の成長を遂げた」(トラヴィス氏)

トラヴィス氏の言葉からも、Z世代をターゲットにしたスキンケアブランドへのニーズがいかに高いかがわかる。また彼は、このパンデミック期間について「人々は多くのスキンケア商品を消費していて、肌をケアするには絶好の時間だった」ともコメントしている。

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「スキンタレクチャル」や「スキンフルエンサー」の台頭

PSAは、10代の初心者レベルの顧客向けにはステップに沿って簡単に使うことができるニキビケアアイテムを提供しているが、同社が真に狙うターゲット層は別にあるという。

「こちらが狙いたい第2のグループは『スキンタレクチュアル』。つまり、成分表を読んだり、効果のある使用成分のパーセンテージに注目したり、お金をどのくらい使うのかとても慎重に考えたりする人たちのことを指します。そうした人の中にはアライズオブスキンの情報を何年もフォローしているけれど、アライズオブスキンの製品を買うことができなかったという人もいるんです」(トラヴィス氏)

同ブランドは2年ほど前にオンライン上における「スキンタレクチュアル」の盛り上がりを感じ、この層に向け毎週インスタグラム上で「トランスペアレンシー・サースディ」というコーナーを展開。スキンケアに関する質問に答えるなど、ファンとのコミュニケーションを行っている。スキンケアに関しては「今のZ世代は、非常に多くの情報にアクセスすることができる」とトラヴィス氏は言う。彼は、同ブランドのZ世代の顧客は通常、製品を購入する前にソーシャルプラットフォームや口コミを含む、約10の異なるブランドのタッチポイントに触れていると指摘した。

また、ソーシャル・チャネルでの「スキンフルエンサー」の存在感が徐々に増している点も、この傾向に拍車をかけている。くっきりとメイクを施した「インスタ顔」への拒否反応がますます支持されるようになっているため、スキンケア分野のインフルエンサーたちは一般的に製品の成分情報を提供することに焦点を当てている。

トラヴィス氏は、以前は「見た目がどれだけ美しいか」が優先されていたインスタグラムのフィードにアルゴリズムが導入されたことで、この傾向が増したことに気づいたという。それ以降は情報をより多く提供するコンテンツを含むという戦略に「誰もがシフトしはじめ」、スキンケアに関するアドバイスが定着したことに着目したのだ。

Z世代向けブランドとして、PSAは「現在、TikTokを理解するためのチームをつくろうとしている」とトラヴィス氏は言うが、アメリカでのTikTokの状況は依然として先行きが不透明であるため、現在はインスタグラムとYouTubeに重点を置いているとのこと。同ブランドは、抖音(Douyin)やバイトダンス(ByteDance)といった中国版TikTokや、中国の動画プラットフォーム、ビリビリ(Bilibili)でも活動している。

インフルエンサーマーケティングに関しては、「きれいな写真を撮ってくれる人を探してくればいいというわけにいかない」とトラヴィス氏。「それではまったく意味がない。自分たちにとって本当に効果があったのは、ノーメイクでカメラの前に立ち、実際に製品を使用することができる人なんです」(トラヴィス氏)

原文[Indie brand Allies of Skin targets Gen-Z ‘skintellectuals’ with sub-brand]

LIZ FLORA(翻訳:Maya Kishida)

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