LGBTの就活で悩んだときに読みたい、就活のQ&A 5選

キャリマガ / 2017年10月26日 12時0分

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LGBT採用は企業側でもどのように対応するかの共通認識がないことが多く、まだ制度が整っていない企業がほとんどです。LGBTであることが就活の負担にならないよう、LGBTの人が抱えやすい疑問や悩みについてお答えします。

就活の疑問(1)LGBTに理解のある会社はどのように探せばいい?

まずはLGBTに理解があり、社内の取り組み発信にも積極的に取り組んでいる「フレンドリー企業」を探すところから始めましょう。「LGBT 就職」とインターネットで検索すると各企業のサイトから、もしくは「LGBT就活」などのポータルサイトから探すことができます。LGBTの就職に対して情報を発信していない企業でも、採用においてLGBTであることを不問としている企業は多くあります。

前提として、企業に応募する際に、自分がLGBTであると言う義務はありません。入社した後、実際に働くとなったときに、現場の人達にはある程度共有をする必要があるかもしれませんが、まだ合格可否がわからない履歴書やエントリーシートの段階で伝える必要はありません。

仮に面接官に聞かれたとしても、差し支えのない範囲の事実のみを伝えましょう。

就活の疑問(2)LGBT向け就活サイトはどう使ったらいい?

「LGBTの人がどのように就職活動すればいいのか」というような情報をまとめていて頼りになるのが、LGBT向けの情報を集約している専門サイトです。

企業側のインタビューが多く掲載されている「LGBT就活(http://www.lgbtcareer.org/)」、フレンドリー企業の情報を網羅している「job Rainbow(http://jobrainbow.net/data-base)」などが代表的です。

人によって使いやすいサイトがあると思います。まずはひとつずつ使ってみて、相性の良いサイトを探すといいでしょう。

LGBT就活生を対象として開催される様々なイベントにも参加してみるようにしましょう。掲載企業に問い合わせる場合など、サイトの運営者、いわゆる「中の人」と近くなっておくと安心できることも多いです。就活をしていると、様々な場面で「一人で闘っている」ような孤独を感じますが、理解のある人たちと近づくことで軽減させることができます。もちろん、ひとつではなく複数の就活サイトを使用しても何も問題ありません。場面に応じて使い分けるようにしましょう。

就活の疑問(3)LGBT向けイベントはどう活用したらいい?

実際のLGBT向けの就活イベントの活用方法について考えてみましょう。

(1)応募企業をピックアップする
フレンドリー企業を探す際、インターネットや学校の就職課の情報だけでは少し物足りないかもしれません。そこでイベントに参加して、協賛企業の話を聞く中で、応募企業を見つけることをお勧めします。企業側からの一方的な情報ではなく、実際に顔を合わせ、質問をすることができます。入社した後の具体的な就業環境など気になることも確認することができます。

(2)同じ環境の仲間を探す
同じ考え方や価値観を持ったLGBTの人と知り合うことができるというのも、イベント参加の大きなメリットの1つです。交換できる情報もたくさんあるでしょう。どのように就職活動に向き合えばいいのか、という情報共有に是非イベントを活用するようにしましょう。

就活の疑問(4)企業のLGBT対応の事例~日系企業編~

LGBTについて理解が深く、LGBTに関連した様々な取り組みをおこなっている企業をいくつかご紹介します。企業選びの参考にしてみてください。まずは日系企業からです。

野村證券株式会社

日本最大の証券会社である野村證券。2010年に社内の倫理規定を改定し、「性同一性」に関する規定を加えています。また、ダイバーシティ研修を実施することで、現場にて様々な価値観を認める風土づくりの醸成を目指しています。また管理職研修に導入することで、新しく管理職になる人には必ずLGBTについて理解する時間を設けています。

EY税理法人

少数精鋭のパートナーシップ制を採用している同法人。能力を最大限に生かすには、まずはお互いの考え方や環境を知ることから、という考え方が定着しています。結婚祝い金制度や転職規定に転勤既定の枠組みに同性パートナーを含める制度面の対応をしています。グループ内のネットワーク構築にも力を入れており、LGBT社内ネットワークはスタートからわずか1年半で300人ものメンバーが集まりました。

第一生命株式会社

第一生命ではLGBTに対して理解のあるフレンドリー企業を目指しています。保険金の受取人にLGBTの家族を指定することができるほか、社員に対してもLGBT相談体制を整備しています。相談室の設置、個別相談に応じる体制を整備しています。また、慶弔などの休暇制度に関しても同性のパートナーを指定できるよう活用範囲を拡げています。社宅の付与に関しても、同性パートナーを家族として指定できるよう整備しています。

就活の疑問(5)企業のLGBT対応の事例~外資系企業編~

続いて外資系企業について見てみましょう。日本に比べて欧米はLGBTに対する理解が進んでいることもあり、外資系はダイバーシティ実現のための施策を整備しています。

日本IBM

もともとIBMには設立時、知名度が低く採用が困難だったため、女性や障碍者、黒人の方などマイノリティを積極的に採用したという背景があります。現在もこの考え方が踏襲されており、同社ではパートナー登録制を採用しています。ただ、登録はあくまで自由。本人の価値観で「登録したくない」という判断も尊重されるべきという考え方です。LGBTだから、というわけではなく、総合的なダイバーシティとして会社の力強さとして根付かせていくという考え方を大切にしている会社です。

スターバックス・ジャパン

とても先進的な人事制度を導入している会社です。例えば、新卒入社の社員が、「トランスジェンダーのパートナーを家族として登録して欲しい」というメモを人事部宛てに送ったところ、翌年の1月にはすでにそれを制度として整えるなどスピードを持って対応してきました。また、同性のパートナーを家族として登録するにあたって、アメリカでは同居や同一生計などの条件が必要なのに対し、スターバックス・ジャパンは「本人の申請ならば登録OK」と条件を緩和しています。LGBTの方も会社員の一員として気分良く働けるように環境整備に力を入れていると言えるでしょう。

ドイツ証券

2007年からダイバーシティに対応した本格的な整備を進めてきた同社。2013年から「DBプライド」としてダイバーシティへの理解を会社理念として浸透させています。これらにもとづいた具体的な制度はマネジメント層が決めるばかりではなく、実際の当事者に話を聞きながら進めているようです。

疑問点を解消して、自分らしく就活を乗り切ろう

ポータルサイトや、各企業の発信している情報を、上手に活用して就職活動に役立てていきましょう。また、LGBT向けイベントを通して、情報を共有できる仲間と情報を共有しながら取り組んでいけば、きっとあなたに合った企業が見つかるはずです。

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労働環境や給料の掲示板・クチコミ - みん就(みんなの就職活動日記)

 

著者:工藤 崇

FP-MYS代表取締役社長兼CEO。
ファイナンシャルプランナー(FP)として教育費やライフプラン、キャリア構築の相談に関わる。WEB執筆における連載多数。
資格学校勤務経験、公務員セミナー講師経験あり。

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