業界研究を無駄にしないために、志望動機に活かすための4つのコツ

キャリマガ / 2017年10月26日 12時0分

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就活生の誰もが行う業界研究ですが、実際に選考が始まると緊張のせいか、そこで得た情報をないがしろにしがち。せっかく得た情報は活用してこそ価値があります。業界研究を志望動機に活かすためのコツを紹介します。

【業界研究を志望動機に活かすコツ1】業界の将来性に注目する

とりあえず始めてみることが大切な業界研究。しかしある程度進めたら、どんな知識を得るのか、どんな情報を収集することが効果的なのか、自分自身で計画を立てる必要があります。それは業界研究に正解はないからです。何かしらの情報を掴んだからと言って確かな手応えは得られません。つまり、業界研究は何を得るために行うのか、目的を決めておくことが重要です。自分自身が履歴書の志望動機に何を書きたいのか、面接で何を採用担当者に伝えたいのか、それによって業界研究のゴールが変わります。そこでまず業界の将来性に注目をします。

その業界がどういう将来性をもっているのかに注目することで、「将来こういうことを実現したいからこの業界にしました」と伝えることが出来ます。他にも、「将来性を見据えると、このような分野も開拓していけると思い、この業界を志望しました」という前向きな未来への展望を伝えると、読んでいる側はなぜそう思うのかという掘り下げをしたくなります。また、「将来ペーパーレスと言われている製紙業界ですが、決して不要となることはないと確信し志望しました」などの業界にとってネガティブな事情をポジティブに転化して、自身が考える思いを伝えれば説得力が増します。

このように将来性1つ見ても考え方は多様で、何を論点に置くかによって志望動機を書く際の展開は変わってきます。業界の将来性に関して研究を進める方法はポピュラーですが、自身の考えとリンクさせやすく、履歴書を読んだ採用担当者からの印象をイメージ通りの着地点に運べるという利点があります。ある程度業界研究を進めた段階で行き詰まりを感じたのであれば、一度初心に戻って業界の将来性を振り返ってみてはいかがでしょうか。

【業界研究を志望動機に活かすコツ2】自己分析の基準にする

自己分析は活用していますか?業界研究をしていく中で、魅力を感じた業界とそうでない業界を比べると、より自分の価値観を知ることにつながります。
なぜこの業界に惹かれて、この業界には惹かれないのか。その答えをご自身でもっていることは就活を進める上で、履歴書・エントリーシートを作成するときはもちろん、面接での回答にも役立ちます。例えば、「BtoBには魅力を感じなかったが、BtoCには魅力を感じた、それはこういった価値観によるものだった」という展開だと相手にもイメージが伝わりやすく、自己分析の裏付けとしても有効です。自己PRで伝えたい自分の価値観と繋げて志望動機を書くと、履歴書においては説得力のある文章になります。

サービス精神旺盛な学生は、「持ち前のサービス精神を活かして、お客様の課題を解決したいと思い、コンサルタント業界を志望しました」と履歴書に書いたところ、面接で「そのサービス精神を、存分に発揮できる飲食業界で活かしてはどうですか」という言葉を返されました。そのときの回答が、「私は現在飲食店でアルバイトをしています。授業で海外の貧困問題について知識を深めるうちに、飲食物を廃棄することがとても悪いことをしているように思えてきました。決して切り離すことが出来ない仕事に罪悪感をもちながら携わるとモチベーションの低下になると思いました。正社員として働く以上自分の気持ちが前向きに取り組める仕事がしたいと思いましたので、コンサルタント業界を志望しています」と伝え、自己分析の結果を踏まえて伝えることが出来ました。

自己分析から導かれた志望動機は説得力があります。ただなんとなくその業界が「嫌!」ではなく、明確な理由と目的をもって志望業界に興味があると伝えることが重要です。

【業界研究を志望動機に活かすコツ3】企業研究につなげる

ただ業界の情報を読むだけでは志望動機は書けません。業界研究を進めていくと、志望企業が業界の中でどういった立ち位置にいるか、競合と比べてどういった強みがあるかが掴めてきます。
同じ業界のA社とB社を比較する比較研究法を用いると、企業の得意分野(強みや相手にするターゲット)が読み取れるようになります。例えば、この会社のターゲットは小さい子供を連れた比較的若い世代の家族層をターゲットにしている等。最初は、企業の資本金や店舗数、設立といった分かりやすい数字から比較するところから始めます。

さらに言えば比較する場合は、志望企業のターゲットが同じである方がより企業努力を浮き彫りにすることが出来ます。同じ層をターゲットにしている場合、どうすればライバル会社に勝てるかという戦略が、企業努力に反映してくるからです。その企業努力の核(答え)を掴んだ瞬間、「中でも御社は…」という始まりで文章が書けるようになり、より強い志望動機を作成することに役立ちます。
業界研究だけでは志望動機は書けませんが、逆を言うと業界(将来性や課題、求める人材)を知らずして企業への志望動機を作成することは出来ないと言えます。履歴書の志望動機が書けないという場合は、まずは業界研究から始めて志望企業の立ち位置から把握してみましょう。

【業界研究を志望動機に活かすコツ4】志望業界と他の業界を比べる

業界は想像以上に多くあります。面接ではしばしば「なぜその業界がいいの?」と聞かれることがあります。この質問は就活生の本気度や、発言の矛盾点を聞き出しやすいため、採用担当者の側からすると手軽なのです。

選考が本格化する前に志望業界と他の業界を比べて見ておくことで、その質問が来ても答えることができるため、志望動機にも自信を持って「この業界を志望しています」と書くことができるでしょう。ただし総務省が公表している日本標準産業分類の中分類は99種類もあります。(平成25年10月に改訂版)

多くの就活生は、志望している業界の他、数業界だけしか知り得ていません。やはり行きたい業界の情報は自然と収集し頭に入りますが、興味のない業界の情報収集は疎かになりがちです。しかし、実際の面接では上述の質問の他「他にどのような業界を受けていますか?」といった質問や、「あなたは○○の業界に向いていると思いますよ」といった誘導があります。その場合の回答に難儀すると、「説明会での人事の言葉に感動した」、「旅行が好きだから旅行業界、様々な業種と関われるから銀行」、「元々知っていた業界で興味があった」といった一貫性がなく、また業界の表面だけしか見ていないと思われる回答をしてしまう恐れがあります。

例:広告業界ではなく、包装資材業界を志望する。
「人の思いを形にする仕事に携わりたいと思い、広告業界を志望しています。中でも、商品に込める思いが売り上げに直結する、食品の包装資材を扱う業界にやりがいを感じます。商品を見たときに食べる姿を想像して、食欲の他に購買欲を満たすことは重要だと思います。私はとことん追求して、売り上げ№1商品を作り出したいと思い、この業界を強く志望しています。」

履歴書の志望動機を書く時点で、他の業界についても知識をもっておくと、面接本番で「なぜその業界がいいの?」、「なぜその業界じゃないとダメなの?」という質問に対して、自分の考えを根拠をもって伝えることができます。志望動機を聞かれて焦る前に、事前に準備をしておきましょう。

限られた時間を効率的に使うためにも、業界研究を無駄にしないで!

就活に使える時間は限られています。そして業界研究は2、3日程度で完成するものではありません。せっかく時間をかけた業界研究も、得た情報を活用しないと無駄になってしまいます。履歴書の作成と面接対策は今回紹介したコツを押さえて効率的に就活を進めましょう。

参考

[1]総務省 
[2]http://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/H25index.htm
[3]2017.08.21

関連リンク

履歴書・エントリーシート・志望動機・自己PRのクチコミ・掲示板 - みん就(みんなの就職活動日記)

 

著者:藤信 明憲(ふじのぶ あきのり)

GCDF-Japan キャリアカウンセラー資格所有
私立大学でキャリアカウンセラーとして勤務。大学在籍時は、就職相談の他、合同説明会の運営リーダーを担当し、各種就活対策セミナー講師としても年間50本以上の登壇を行う。リピート指名ナンバーワンの実績を誇り、何よりも傾聴を心がけている。
現在はフリーランスで、学生や社会人へのカウンセリング、次世代社長や大人向けの勉強会のファシリテーターや講師を行う。

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