ネコの殺処分が年間750匹から25匹に激減 SNSで「推しポイント」を知った人が新たな家族に 名古屋市の取り組み
CBCテレビ / 2024年9月25日 18時18分
大事な家族としてネコを飼っていらっしゃる方も多いと思いますが、飼育放棄などで殺処分されるネコもいます。
しかし、名古屋市では殺処分されるネコの数が激減、そのワケを取材しました。
ここは、名古屋市千種区にある「動物愛護センター」。
現在、様々な事情で飼い主が飼えなくなった「おとなの猫」約100匹が、ひとつ屋根の下に。
生後4か月くらいから高齢の猫まで、新たな家族との出会いを待っています。
この日は45匹の「おとなの猫」たちが新たな家族とのマッチングをする「譲渡会」が行われていました。
実は2022年から定期的に行ってきた「譲渡会」が功を奏し、名古屋では猫の殺処分が激減しているのです。
インスタグラムを見て譲渡会へ
(譲渡会参加者)
「インスタを見てきた」
「(Q:何を見て来た?)インスタグラム。大人ネコが遊び相手に欲しくてほしくて、色々と譲渡会を回っているけど、なかなか大きい子に出会えなくて。この子を見たら、この子がいい」
「SNS戦略」です!
名古屋市動物愛護センターのインスタグラムは、可愛いいネコたちの画像であふれています。
毎回、譲渡会で披露される猫1匹1匹の性格や、いわゆる「推しポイント」も掲載。
懸命にSNS用の写真を撮影するのは動物愛護センターの職員です。
1回の撮影で200カット以上撮ることもあるといいます。
(動物愛護センター職員)
「本当は人なつっこいのに(譲渡会で)素が出せない子がいっぱいいる。写真で普段の姿が撮れていれば、慣れていく様子を伝えられる」
ネコの殺処分が激減
また、猫の性格を伝える工夫も。
チョコレートの甘さに例えてスイート・マイルド・ビターに分類しています。
新しい家族が求める猫の性格の判断材料にしてもらうためです。
多頭飼育崩壊や高齢者の飼い主が面倒を見られなくなったりと、それぞれ事情を抱えて保護された猫や犬。
もらい手が見つからない場合、いずれは殺処分という悲しい現実が…。
2016年から現在まで名古屋市の犬の殺処分数は0となっている一方、猫の殺処分は2015年に750匹。
しかし、2022年には25匹にまで激減。
動物愛護センターが目標としている「殺処分0」に近づいています。
年間700匹以上が新たな家族のもとへ
(名古屋市動物愛護センター 易田景子さん)
「最期の時まで飼っていただける温かい家庭につながればと思い、『譲渡会』やSNSで情報発信している」
名古屋市では今、年間700匹以上の猫が譲渡されているといいます。
合わせて野良猫の去勢や避妊手術の活動も地道に行っています。
(譲渡会参加者)
「来るか?…うちに。その白いネコと向こうにいる8歳のネコを引き取る。前にいたネコは何十年と家にいた。似ているネコを探してしまう、やっぱりね」
この日、譲渡会に参加した猫45匹のうち10匹が新しい家族の元へ…。
ペットを最後まで飼う責任が、飼う側にはあることを忘れてはなりません。
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