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電話で噛みつく“カスハラ客” 悪質クレームや人格否定の電話は切ります。首都高は“暗黙のルール”を撤廃

CBCテレビ / 2024年11月29日 19時33分

CBC

カスタマーハラスメント略して「カスハラ」。首都高速道路のお客さまセンターでは相次ぐ暴言を受け、去年5月から「切電マニュアル」というカスハラ対策を行っています。

【切電マニュアル】
(1)30分以上同じ内容を繰り返し主張
(2)要求内容が不当
(3)威圧的な発言・口調

これらのいずれかがあった場合、相手に理由を伝えた上で電話を切るというもの。これまでに実際に「切電」をしたことも。

【ケース①】「首都高乗り直し時の支払いにクレーム」

去年11月、首都高の利用者が目的地への道を間違って、高速を降りてしまいもう一度、高速に乗った際、当然料金を再び支払うことに。しかし、2度目の支払いに納得がいかず首都高側に電話でこうかみつきました。

(カスハラ客)「金取ってるんだったら、そういうの全部ちゃんとやれよ!」
(オペレーター)「怒鳴られてしまいますと、落ち着いてお話ができなくなってしまいますので…」
(カスハラ客)「怒鳴ってねーだろうがよー!金払ってる以上は、そこらへんの管理ちゃんとやれって言ってんだろ!」
(オペレーター)「今、お客様が…」
(カスハラ客)「何のために二重料金取ってんだよ⁉」
(オペレーター)「怒鳴られてしまうのであれば、こちらでご案内できることはございませんので、こちらから失礼させていただきます」
(カスハラ客)「怒鳴ってねえだろって言ってんだろ!」
(オペレーター)「失礼いたします」

この理不尽な電話は30分以上続いたといいます。

【ケース➁】「ルート案内をしていたら人格否定」

オペレータ-がルート案内をお願いしてきた利用客から怒鳴られたことも。

(カスハラ客)「大丈夫か?バカ野郎。聞こえているから言ってんだから。“聞こえていれば”って、枕詞入れるんじゃねえお前。大丈夫か、お前。お前が失礼なことを5回以上繰り返しているんだぞ。わかっているか?わかっているか、お前?あのな、あのな、謝るのに枕詞入れるな。教えてあげるから。『わかりました』だ、それは」
(オペレーター)「そうですね、わかりました」
(カスハラ客)「明るく言うな、怒ってんだから。すまなそうにわかりましたって言えいちいち教えないと、わかんないか?小学生でもできることだぞ、教えれば」
(オペレーター)「大変失礼いたしました」
(カスハラ客)「勉強しろ」
(オペレーター)「申し訳ございません」

【ケース③】「事故処理作業にクレーム」

ことし8月に故障車の処理で首都高が渋滞していることに対し、クレームをつけてきた利用客にオペレーターは。

(オペレーター)「(事故処理が)何時に終わるというお約束・ご案内はこちらではできかねます」
(カスハラ客)「お前たちは何の役にも立たねえ!」
(オペレーター)「申し訳ありません。今の段階では正確な時間というのは…」
(カスハラ客)「バーカ。大丈夫か。おい」
(オペレーター)「お客さま…」
(カスハラ客)「毎度じゃねえか。本当によう、いつもいつもよう」
(オペレーター)「お客さま、そのように暴言を吐かれるようであれば、こちらから、これ以上のご案内はできかねます。恐れ入りますが、お電話切らせていただきます」
(カスハラ客)「切んなバ…」

言葉の暴力の数々。この「切電マニュアル」の効果について29日、首都高に聞きました。

(首都高 サステナビリティ推進企画課 恩田和典課長)
「今までは暗黙のルールとして、お客さまからの電話は切ってはいけないみたいなことがあったが『カスハラに対しては切ってもいいよ』ということを伝えているので『安心して対応できるようになった』と言っている」

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