浅田美代子、樹木希林さんと歌った「赤い風船」の思い出

シネマトゥデイ 映画情報 / 2019年6月29日 18時11分

映画『エリカ38』に主演した浅田美代子

 女優の浅田美代子が29日、東京・TOHOシネマズシャンテで行われた映画『エリカ38』の「大ヒット御礼!舞台あいさつ」に登壇。浅田と公私にわたって親交があり、本作を企画から手がけながら、遺作となった女優・樹木希林さんとの思い出を語った。

 実際の事件をモチーフに、樹木さんがプロデューサーの奥山和由に声をかけ、浅田主演で企画した本作。62歳の女が38歳と偽り、色香と話術で人を惑わせ金をだまし取る人間ドラマで、浅田が主人公エリカを、樹木さんはエリカの母親を演じた。この日は共演の木内みどり、山崎静代(南海キャンディーズ)、奥山プロデューサーも出席した。

 奥山がまず「(本作が)こんなに当たると思っていなくて、でも希林さんだけは『大ヒットはないけど、ちょっとはヒットする』って言ってくれていた。そのままズバリ。さすがです」とあいさつ。「体が苦しいときも、何度も打ち合わせをさせてもらった」と振り返ると、浅田は「今日はやめておいたらと言っても(樹木さんは)打ち合わせに出て、やっぱり苦しいって病院にそのまま入院することもあった」と2人の関係を物語るエピソードを紹介した。

 続けて、浅田が「この事件をワイドショーで(樹木さんと)一緒に見ていて『あんた、こういう役、やんなさい』と言われて、1か月後、希林さんから『全部手配したから』って電話があった。そこまでしてくれる人っているのかと感動しました」と色香で人をだます役もいとわなかったと話すと、エリカを詐欺グループに誘う伊藤信子役の木内は「日比遊一監督の、仕上がりに黒をかけて暗くする手法で、美代ちゃんのベッドシーンにもリアリティーが出た。でも試写を観て、私はここまで汚いかと心を失いました」と笑いを誘った。

 「『ふん装が人を作る』というのが希林さんの教え。だから衣装は全部私服。昔のミニスカートを引っ張り出してきました。木内さんのお着物も自前ですよ」と浅田が裏話を披露すると「現金も自前。帯封のついた200万円を撮影当日に銀行で下ろして、持って行きました」と木内も会場を驚かせる。

 浅田は最後に「毎年(自分の)誕生日には、希林さんはハッピーバースデイを私の留守電に入れてくれたけど、去年はちょうど撮影日だったので、現場で『赤い風船』(浅田のデビューシングル)を歌ってくれた。あんたも歌いなって言われて、一緒に」と樹木さんとの大切な思い出を振り返り「思ってもいないヒットですが、希林さんもきっと天国で喜んでいると思います」と感慨深げに語っていた。(取材・文:岸田智)

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