大根仁監督、大河で新たな自信 プレッシャーに苦しんだ前畑秀子の激闘描く

シネマトゥデイ 映画情報 / 2019年9月22日 6時30分

 レース前、日本中から届く「がんばれ」のメッセージは、前畑にとって最初はプレッシャーでしかないが、やがてある感動的なシーンをきっかけに、癒しの言葉に変わっていく。「宮藤官九郎さんの脚本には演出を加えられるように『書いていない』部分がある。毎回、それを見つけられるかどうかが勝負。そこに今回は、前畑の両親の登場するシーンにそのヒントがありました」と大根監督。『がんばれ』という言葉を前畑がどう受け入れ、のみ込んで覚悟を決めたのかが見えてくる、出色のシーンとなっている。

 「本作のリサーチで、前畑が人見に憧れていたという新事実を知り、これは今までやっていなかった女子スポーツの歴史、のちに東洋の魔女につながっていくテーマを発見したなと新鮮な実感を持ちました」と同席の訓覇制作統括も言葉を継いだ。さらに訓覇は「第36回から39回までは、本作にとっても非常に重要なゾーン。スポーツとオリンピックを描くドラマのピークとして、ポジティブな光の面の一方で、激動していく時代の影ともしっかりリンクさせて描けている。さまざまなテーマを重層的に描く宮藤脚本の構成力のすごさでもありますが、僕としても『いだてん』でやりたいことが、ここ数回は全部できているなあと思っているんです」と静かな自信を語っていた。(取材・文/岸田智)

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