ユアン・マクレガー、作品選びの基準 『ドクター・スリープ』インタビュー

シネマトゥデイ 映画情報 / 2019年10月14日 11時0分

『シャイニング』な場面も登場する『ドクター・スリープ』 (C) 2019 Warner Bros. Ent. All Right Reserved

 作家スティーヴン・キングの代表作「シャイニング」の続編小説を映画化した『ドクター・スリープ』。前作「シャイニング」で惨劇を体験した少年ダニーの大人になった姿を演じたユアン・マクレガーが、本作や自身のキャリアへの思いを語った。

 名匠スタンリー・キューブリックが、「シャイニング」を原作に歴史的名作を発表したのは1980年のこと。当時、ユアンはまだ9歳だった。「史上最も恐ろしい映画だとみんなが話していたのを覚えている。初めて観たのは、演劇学校にいた18歳か19歳の頃だった。どんなものであっても、時と共に意味は変わり古くなっていくものだけど、この映画は、今観てもやっぱりすごく怖い」と苦笑する。

 『ドクター・スリープ』でユアンが演じるダニーは、子供時代の記憶に悩みながらも、 ホスピスの職員として、“特殊な力”を使って死期を迎える患者に安らぎを与えている。やがて、自分と同じ力を持つ少女アブラと出会った彼は、迫る危機から彼女を救うため、かつて惨劇の現場となったホテルに戻ることになる。

 予告編では、オノで割れたホテルのドアの隙間からダニーの顔がのぞくショットなど、映画『シャイニング』の名場面を思い出すシーンも登場するが、同作でダニーの父を演じたジャック・ニコルソンを参考にすることはなかったという。「ダニー役については、キングの原作と素晴らしい脚本、マイク(・フラナガン監督)とのやりとりから生み出していった。僕はジャック・ニコルソンをコピーするべきじゃない。彼はダニーの父親を演じていたのであって、僕自身じゃないからね。それに『シャイニング』のあのシーンでダニーは窓から外に這い出て、雪の中にいたから記憶にもないしね」

 メガホンを取ったフラナガン監督は、キング原作の『ジェラルドのゲーム』も手掛けており、撮影中も常に準備万端だったそう。もともと編集マン出身で、ユアンは「ストーリーテリングにおいて、どんなショットが必要かはっきりとわかっているんだ」と称賛する。「だから、ほしいテイクが撮れたら次に進む。これまで一緒に仕事をしたどの監督よりも、1テイクだけで済むんだ。考えてみたら、何テイクも重ねることで知られるキューブリックとは正反対だね(笑)」

 ちなみに「もともと怖がらされることが得意じゃない」というユアンは、キングの小説もあまり読んでいない。しかし、かつてキングの小説を読んでいたときに不思議な体験をしたという。「ロンドンの演劇学校にいる時、YMCAで友達と狭い部屋をシェアしていた。ある夜、午前3時頃に夢中で『クリスティーン』を読んでいた時、そいつが『大丈夫かい? 突然、部屋のそっち側ですごく奇妙な雰囲気を感じたけど』って言ってきた。僕は『大丈夫だよ』って答えて読書に戻ったんだ。でも次の朝、『昨晩は変なこと言ってたな』ってそいつに聞いたら、そのことを全く覚えてなかったんだよ!」。まさにダニーのような不思議な体験。そうした超自然的な力を信じているのか尋ねると「そうだね。あれは現実だったと思う。友達はそれを感じたんだ。まさにスティーヴン・キングのパワーをね」と笑みを浮かべた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング