日本の報道に疑問を投げかける!NY発ドラマ「報道バズ」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年6月24日 21時31分

ニューヨーク発で日本の報道の在り方に疑問を投げかけるドラマ「報道バズ」

 近年、映画『新聞記者』、ドキュメンタリー映画『i−新聞記者ドキュメント−』、東海テレビ制作『さよならテレビ』と報道の倫理を問う作品の公開が相次いでいる。その最中に発覚した黒川弘務前検事長と新聞記者の賭け麻雀問題にFNN(フジニュースネットワーク)と産経グループの世論調査不正問題。報道への信頼が揺らぐ中、ニューヨーク発で日本の報道の在り方に疑問を投げかけるドラマ「報道バズ」を制作した川出真理監督と脚本の近藤司がその問題点を語った。

 ドラマ「報道バズ」はニューヨークを拠点に活動している日本人クリエーターチーム「デルック」によるインディペンデントドラマだ。日本のテレビ局で活躍していた専属アナウンサーの和田明日佳を筆頭としたweb報道サイト・報道バズのコンセプトは、“外から見た日本”。メディアのタブーにも斬り込んでいき、日本が報道の自由度ランキングで常に50位以下にランク付けされている要因の一つで、賭け麻雀問題で露わになった権力と報道の癒着疑惑につながる記者クラブ制度にも言及する。

 さらにドラマでは安倍政権が多額の予算を投入したクールジャパン戦略も題材にした。ニューヨークでアイドルのコンサートが行われるのだが、観客も“さくら”なら取材するテレビ局のニュース番組の取材費もアイドルが所属する芸能事務所の“アゴ足”(食事代と交通費を負担)であることを告発し、これがのちに報道バズの存続にかかわる大ごとへと発展していく。ニュース番組の枠内にスポンサーの情報を扱う“是非ネタ”の存在があることは『さよならテレビ』内でも明かされていたが、ここまで赤裸々なのはまれだ。

 近藤は「webの記事に関してアメリカでは連邦取引委員会(FTC)が管轄し、広告なら#Adや#SPを明示するといったガイドラインが存在します。またワシントンポストはAmazonの創業者でCEOのジェフ・ベゾスに買収されましたが、以降、同紙がAmazonのニュースを扱う際は必ず“ワシントンポストはAmazon経営者によって所有されています”と、透明性を保証するために注釈が付く。その辺りが雑誌やテレビは曖昧のまま来てしまったように感じます」と指摘する。

 川出監督も「わたしはもともとコンサート業界にいたので雑誌やテレビで“このアイドルが今、大人気”のようなニュースは慣れてしまっています。視聴者の中には『そんなのわざわざドラマで描かなくとも知っているよ』と思うかもしれません。でも、その慣れていることが問題であるということに引っかかってもらえたら」と語る。

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