スバルWRX STIを富士スピードウェイで試乗。サーキットでも安心安全

clicccar / 2014年8月26日 11時33分

インプレッサの名前が外れ、二代目となったスバル「WRX」が2014年8月25日、ついに登場です。

新世代ボクサー直噴ターボエンジンを搭載する大人のセダン「S4」と、従来からの熟成された高回転型ショートストロークボクサーターボを積む「STI」の大きく2つのラインが用意されています。

最高出力でいうと、WRX S4は300馬力・400Nm、WRX STIは308馬力・422Nmとなっています。S4はリニアトロニック(CVT)のみと組み合わせ、STIは6速MTだけのラインナップとなりますが、エンジンの性能からするとパフォーマンスも近しいもの……と思いがちかもしれません。

しかし、そうした先入観は机上の空論でした。

まったく異なる個性をそれぞれが持っているのです。

今回、WRX STIを富士スピードウェイ本コースにて試すことができました。実際に鞭を入れることで、STIの際立つ個性を実感したのです。

 

教科書的なエネルギー効率でいえば、直噴ターボとリニアトロニックの組み合わせに対して、ポート噴射の低圧縮比ターボと6MTのコンビネーションでは敵わないかもしれません。

しかし、スポーツカーとしての「コントロールしている」という満足感はSTIが圧倒的に優っています。

その理由は、減速比をドライバーが完全に管理下におけるマニュアルトランスミッションであること。ひとつのギアにおいて幅広い回転数を使えるワイドレンジのエンジンであることが効いています。

そして、なによりもアマチュアがサーキット走行でエンジンを全開にしても恐怖感を覚えないほど、見事に調教されたシャシー性能がポイントです。

シャシー性能とエンジンパフォーマンス、ギリギリのバランスで走らせることが速さにつながるのでしょうが、もっと入門レベルの、あくまでサーキット走行を気軽に楽しむという走りでは、少々の無茶でスピンしてしまうような気配もなく、本当に怖さを感じないのです。

富士スピードウェイ本コースを走った、どの車両においても、245幅のタイヤはサイドウォールが新品同様で、トレッド面だけをしっかり使っていることが確認できました。これも、優れたシャシー性能を示すエピソードではないでしょうか。

WRX STIは、電子制御スロットルを巧みに利用して、3通りの出力特性を実現したスバル独自の「SI-Drive」を搭載していますが、不自然さはなく、アクセルペダルの操作とトルクの湧き上がり感は見事にシンクロしているのも印象的でした。

ピークパワーを発生する6400rpmを超えるとパワー感は薄まっていきますが、そのまま8000rpm近くまで回すことが可能で、そうしたタコメーターの動きも、またスポーツ感覚を刺激します。

だからといって、スポーツ一辺倒のマシンではないのが、今度のWRX STIの特徴です。

エンジンルームのフロントフェンダー部・内側に遮音材が備わっていることが象徴しているように、従来のモータースポーツ・ベースといったスパルタン一辺倒な雰囲気ではなく、適度の刺激がありつつ、ストリートでガマンを感じるようなこともない、AWDスポーツセダンとして仕立てあげられています。

まさしく、WRX STIは、新しいフェイズにステップアップしたといえそうです。

なお、サーキットの連続走行では、発熱によってエンジン出力を絞るようなシーンもありましたが、エンジンが悲鳴をあげるような雰囲気は皆無。サーキット走行後のエンジンでも、平然とアイドリングしているのも印象的でした。

●スバルWRX STI 主要スペック
車両型式:CBA-VAB
全長:4595mm
全幅:1795mm
全高:1475mm
ホイールベース:2650mm
車両重量:1480kg
乗車定員:5名
エンジン型式:EJ20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク:92.0×75.0mm
総排気量:1994cc
最高出力:227kW(308ps)/6400rpm
最大トルク:422Nm(43.0kg-m)/4400rpm
トランスミッション:6MT
駆動方式:フルタイムAWD(DCCD)
燃料消費率:9.4km/L(JC08モード)
タイヤサイズ:245/40R18
ホイールサイズ:8.5J-18 55mm
メーカー希望小売価格:3,790,800円(消費税8%込)

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