旧車の若手vs現行車のベテラン対決の結果は?【D1GP第4戦・第5戦】

clicccar / 2014年8月27日 19時3分

中堅・若手が初優勝。しかしまだ世代交代とはよべない!?

エビスサーキットは「ドリフトの聖地」とも呼ばれるコースです。というのは、いち早くドリフトを容認し、ふだんからドリフトができるサーキットとして東日本のドリフターを育てて来たからなんですね。

そのエビスサーキット南コースで、8月22〜24日の3日間、D1GPの第4戦と第5戦が連続で開催されました。

第3戦のレポートでもお伝えしましたが、今季のD1GPでは新興勢力の台頭が目立ちます。その流れはこの第4戦、第5戦にもつづいていました。

第4戦では熊久保選手、谷口選手らベテランの復活も見られましたが、優勝したのは松井選手。前戦でも自己最高の3位に入賞しましたが、この第4戦では決勝に進出。ベテラン日比野選手と対戦しました。

日比野選手はエビスを得意としていて、この日もここまでキレキレの走りで勝ち上がってきましたが、じつはエンジン不調をかかえていて、決勝ではドリフトが戻ってしまい大減点。これによって松井選手が初優勝を決めました。


(先行が松井選手)

そして翌日の第5戦。

D1SLあがりの平島選手、グレイ選手が予選を通過したほか、台湾から参戦のアーツー選手も追走トーナメントに進出。そして、寺町、箕輪、片岡の各選手が単走を上位通過して追走シード枠に入るという活躍を見せました。

さらに追走に入ると、’11年のD1SLチャンピオンである田中(省)選手、’12年D1SLチャンピオンである横井選手が活躍。田中選手は準決勝で高橋選手に敗れたものの、3位に入賞。横井選手は決勝に勝ち上がってランキング首位の高橋選手と対戦しました。

これは第3戦の決勝と同一のカードなのですが、今回は先行時に横井選手がスピードで逃げ切り、後追い時にはうまく高橋選手にドリフトを合わせて勝利。D1GP本格参戦2年目にして初優勝を決めました。


(後追いが横井選手)

こういう結果を見ると「世代交代か?」とも思ってしまいますが、事態はそう単純ではありません。最近台頭してきた松井選手、平島選手、グレイ選手、寺町選手、片岡選手、田中(省)選手、横井選手といった若手・中堅ドライバーですが、じつはほとんどがシルビア、それ以外もスープラ、マークII、RX-7と、’90年代に作られた絶版車ばかりなのです。

現代のクルマに比べれば軽量で、ベース車両がターボエンジンのためパワーアップも容易。ドリフト車両としてパーツも豊富でノウハウもあるわけで、戦闘力のあるクルマが作りやすいのです。

それに比べると、第4戦で準優勝した日比野選手は現行86、第5戦で準優勝した高橋選手はマークX。いずれもドリフト車両としては実績のない現行モデルをD1マシンに仕上げているわけです。これはけっして簡単な作業ではありません。

つまり、ベテラン選手は少なからずD1の発展を考えて、難しいことは承知のうえで現行車種を投入しているのです。メーカーや一般のお客さんにアピールできるようにです。新興ドライバーの台頭は喜ぶべきことですが、まだ同じ土俵で戦っているとはいえないでしょう。


(第5戦で準優勝したランキング首位の高橋選手)

この第4戦、第5戦の2連戦は、旧車に乗る若手ドライバーが、現行車に乗るベテランドライバーを破る結果になりましたが、シリーズ争いではマークXを駆るベテランの高橋選手が独走。最終戦のお台場では、よっぽどのことがなければシリーズチャンピオンが獲得できる状況まで来ました。

高橋選手がタイトルを獲得すれば、2006年にインプレッサでシリーズ優勝した熊久保選手以来8年ぶりの現行車のチャンピオンとなります。これもまた快挙だといえるでしょう。

(まめ蔵)

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