太っ腹!? トヨタが燃料電池関連の特許実施権を無償提供する狙いとは?

clicccar / 2015年1月6日 11時33分

世界初の市販燃料電池車(以下、FCV)である「MIRAI」を発売したトヨタ。箱根駅伝でもその姿を見た方も多いと思います。

FCVはまだ高額な車両価格をはじめ、水素ステーションの整備など課題も多いのは間違いありません。それでもトヨタは、FCVをいち早く市販化することで水素社会実現に向けてモビリティ分野で貢献するという意気込みを示しています。

1月6日、トヨタは「FCVの普及に向けた取り組みの一環として、同社が単独で保有している世界で約5,680件の燃料電池関連の特許(審査継続中を含む)の実施権を無償で提供する」と発表しました。

テスラがEV関連の特許を開放するというニュースを思い起こさせますが、今回の発表は「FCV導入初期段階においては普及を優先し、開発・市場導入を進める自動車メーカーや水素ステーション整備を進めるエネルギー会社などと協調した取り組みが重要であるとの考えに基づくもの」としています。

労力と時間をかけて苦労して取得し、また大企業に不可欠であるはずの特許の「特許実施権無償提供」に踏み切るトヨタのFCV普及にかける意気込みのほどがうかがえます。

具体的な内容としては、燃料電池スタック(約1,970件)、高圧水素タンク(約290件)、燃料電池システム制御(約 3,350件)といったFCVの開発・生産の根幹となる燃料電池システム関連を活用してFCVの製造、販売を実施する場合は、市場導入初期(2020年末までを想定)の特許実施権を無償化。

また、水素供給、製造といった水素ステーション関連の特許(約70件)に関しては、水素ステーションの早期普及に貢献するため、水素ステーションの設置、運営を行う際の特許実施権は、期間を限定せずに無償とするとのこと。

これらの特許実施は、特許実施権の提供を受ける場合の通常の手続きと同様、トヨタに申込をして、具体的な実施条件などについて個別協議の上で契約書を締結する予定だそうです。

EVと比べられることの多いFCVですが、EVは航続可能距離や充電時間の長さなど、FCVは車両価格やインフラ整備などそれぞれ課題を抱えています。今回のトヨタの決断によりどれだけFCVの普及に貢献できるか注目です。

■JX日鉱日石エネルギーの水素価格は1000円/kg。MIRAIの満タンはいくら?
http://clicccar.com/2015/01/05/284603/

■水素で生活が変わる? 100年後、200年後の子どもたちの環境を考えた「MIRAI」に込めた本当の思いとは?
http://clicccar.com/2014/12/26/278790/

■トヨタ「MIRAI」市販開始で簡易水素供給装置が登場!
http://clicccar.com/2014/12/18/282466/

■トヨタ・MIRAIが事前受注400台超で増産体制へ?
http://clicccar.com/2014/12/16/282396/

(塚田勝弘)

clicccar

トピックスRSS

ランキング