ゆとり世代が「メルセデスAMG・AMG GT」に試乗!! 圧巻の性能に触れて……

clicccar / 2015年7月21日 19時3分

2015年5月、メルセデス・ベンツのクルマをベースとした高性能モデルを手掛けるメルセデスAMG社から、衝撃的なモデルが遂に日本へ送り込まれました。

それが、この「AMG GT」!!

今年発売されるモデルの中でも注目していた1台でしたが、お値段や圧倒的な性能を考えると、ワタクシのような若輩者に出る幕はないだろうなぁと思っていたわけです。

ところが、強く憧れていると望みは叶ってしまうのでしょうか? なんと、試乗のチャンスが舞い降りてきたのであります!!

流行りの軽自動車が10台分、マイホームも買えてしまうほどのモデルを公道でチョイ乗り。その実力を探って参りました。

 

今回試乗したのは上級グレードの「GT S(1840万円)」。

目が覚めるほど鮮やかな「AMGソーラービーム(120万円)」という特別塗装色を纏ったロングノーズ&ショートデッキのボディは、継ぎ目の少ない流麗な曲線で構成されている。

その姿は写真では何度も見ていたものの、やっぱり実物は違う。どの角度から眺めても美しく、ずーっと眺めていても飽きがこない。

ただ、試乗時間が限られていますので、さっそく車内へ。

見た目の派手さの一方で、インテリアはレイアウトや配色も含めて、全体的にレーシーな雰囲気が漂っています。

とくに目を引くのがセンターコンソール。緩やかに傾斜しながらダッシュボードへと繋がる“アーチ”を描いています。これがかなりスタイリッシュ!! 新国立競技場が“アーチ”にこだわった気持ちが分からなくもないです(笑)

ただ、こちらのアーチは機能性を兼ね備えたデザイン。シフトレバーや走行系スイッチが整然と配置されているだけでなく、エアコンやナビ&オーディオを操作する際の手首の角度が自然になるような角度であり、スムーズな操作をアシストします。

ちなみに、ユニークなのがハザードの位置。天井に設置されているのです。運転中に身体を起こしたり、腕を伸ばす必要もないので、着座位置が遠く深めのスポーティな運転姿勢の「AMG GT」ではこの位置こそベストポジションなのです。

  

いざ、センターコンソールで赤く点灯しているスイッチを押し、エンジン始動!!

周囲の視線を集める爆音を轟かせて目覚めたエンジンは、新開発の4.0L V型8気筒ツインターボ。

その性能は「GT S」で510ps/650Nm(「GT」は462ps/600Nm)。0-100km/hを3.8秒でこなすほどのポテンシャルを秘めているわけですが、公道ではその片鱗しか味わえません。

とはいっても、1750~4750rpmまでの幅広い回転域で最大トルクを発生させるので交通の流れに合わせるのは朝飯前。また、390mmもの大径カーボンセラミックブレーキも、見通しが悪いコーナーを曲がった先に渋滞が控えていても余裕をもって減速が可能。

だから、流れがスムーズな場面がわずかにでもあれば、パワーと制動力を活かしてスポーティな走りを楽しめてしまえるのです。

そして、気になるのが乗り心地でしょう。

この手のクルマに乗っていると、周囲から「でも、乗り心地は悪いんでしょ」という文句のひとつでも言いたいのがヒシヒシと伝わってきます。

「AMG GT」も例に漏れず……と言いたいところですが、もはや「AMG GT」の乗り心地は良い悪いというレベルで語りつくせないのが正直なところです。

その理由が、走行モード切り替えスイッチ“AMGダイナミックセレクト”であります。

走行モードの切り替えが備わっているクルマは多いですが、「AMG GT」のソレは別格!!

基本はC(Comfort)、S(Sport)、S+(Sport Plus)、RACEの4モード。順にスポーティ度が増していき、エンジンとトランスミッションに加えて、エンジンを支えるマウントにいたるまでチューニングが及びます。

ちなみに、期待を裏切らない?乗り心地の悪さをもたらすのはサーキット向けの最もスパルタンな“RACE”のみ。

エンジンの反応が鋭くなり、クラッチもガツンと繋がるから、グワッと仰け反るようにクルマが前に出る。それにビックリしてアクセルを緩めた途端、今度は後ろから引っ張られるほど強烈なエンジンブレーキが……。

さらに、よりクイックなコーナリングを実現するためにエンジンマウントを硬くして、エンジンをひとつの剛性パーツとするのですが、街乗りだと路面のショックを余すところなく伝えてきます。

一方、一番ゆる~い“C”ではサスペンションとエンジンマウントが柔らかくなり、薄めのクッションのバケットシートにも関わらず、振動や騒音を車内に伝えず、快適なクルージングが可能です。

道や走行状況に応じて、ガラリと味付けを変えられるのは、このような高性能モデルならではの持ち味でしょう。

しかも、この機能の美点は、さらに細かなチューニングが可能な点です。ちなみに、ワタクシが街乗りでベストだと思った味付けは【エンジン特性はスポーツ、足回りは柔らかめ、排気音マシマシ】。アクセルワークによる加減速がナチュラルになり、路面からの不快なショックもなく、スポーティなサウンドが車内に響き渡る絶妙な乗り味です。

  

さて、「AMG GT」の実力には驚かされたわけですが、公道ではむしろデザインに対する驚きの方が大きかったです。

ド迫力のルックスはライバルの「ポルシェ・911」が沢山走っている青山や丸の内などの一等地でも集める視線の数は断然多く、信号待ちで停車していると必ず写真を撮られるほどです。所有欲を満たす瞬間ですが、そもそもクルマに関心を向けてくれるだけでも、クルマ好きとしては嬉しいものです。

しかも、効果はそれだけに留まらず、たとえば交差点の右折では、いつもは黄色信号でも容赦なく特攻してくる対向車が、この姿を目にするやたちまち停車していくではありませんか!?

“ぶつからない”クルマが主流ですが、 “近寄らせない”クルマこそ安全の極みなのかも。実際、導入を目指している自動運転では、クルマ同士が近寄らないことで事故を防ごうとしていますしね。

フツーのクルマとは一線を画する性能と存在感を誇る「AMG GT」。

“安定”や“身の丈”がトレンドの日本では、その魅力が伝わり難いのかもしれませんが、ならいっそのこと、このクルマが“身の丈に合う”暮らしを目指してみるのも悪くないのかもと思わせる不思議な魔力を秘めています。このまま憧れ続けたら……ワンチャンあり?

(今 総一郎)

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