【ボルボXC90・新ディーゼル登場】圧縮エアーで過給を早めるスゴ技と北欧ならではの気配り

clicccar / 2019年5月26日 18時3分

■ ●いいとこだらけなSUV、ボルボの最上級モデル「XC90」

ボルボの最上級SUV・XC90。今回新たにディーゼルターボエンジンを搭載したモデルが追加されましたので報告します。

試乗したのはD5 AWD インスクリプション エアサスペンション装着車(974万円・オプション含まず)。

ボディサイズは全長が4950mm、全幅1960mm、全高が1760mmとワンダフルに堂々としたサイズ。ホイールベースは2985mmで、ほぼ3mに迫るのでした。

駆動方式はフルタイム4WD。最低地上高が180mm(非リアサス仕様では225mm)と大きく確保されていることも相まって、走破能力も高そうです。

なお、この最低地上高は走行条件やモード選択によって可変します。

エクステリアでは「トールハンマー」と呼ばれる横倒しにしたT字型のヘッドライトや、ボルボらしい縦基調のテールライトが特徴的です。

ディーゼルエンジン搭載の上級グレードであるこのインスクリプションでは20インチホイールを採用したことで、迫力がさらにアップ。神々しいぐらいの雰囲気を持ち合わせていますよ。

車内をチェックしてみましょう。

XC90は3列シートを採用した7人乗り仕様です。が、3列目を起こした状態でもラゲッジルームには十分な余裕があるのがうれしいですよね。荷室を拡大したいときには3列目、そして2列目ともに倒すことが可能でして、フラットで長いラゲッジを作り出すこともできます。

3列目シートに座ってみます。驚いたのはその空間的な余裕です。身長173cmの記者が着座した状態で頭上空間や膝周り、そして肩周辺のすべてに対して余裕がありました。

2列目シートは3座が独立してスライドし、リクライニングできる仕様になっています。

フロントシートは大きめの作り。身体全体をしっかりと包むようにホールドしてくれます。

表皮に使われている「パーフォレーテッド・ファインナッパレザー」という素材は華やかな見た目を与えてくれると同時に、滑らずしっかり体を支えてくれることで、座り心地にも大きく貢献してくれています。

メインメーターに関してはTFT液晶が採用され、多くの情報が見やすく表示されます。

インパネ中央に設置された9インチのモニターは縦型のフォルムが個性的です。

また、見た目だけではなく実用性が高いのもこのモニターの特徴。多くのタッチスクリーンが採用する静電タッチ方式ではなく、XC90のそれは赤外線方式となっています。

静電タッチ方式では人間の指が画面に触れたことで起きる電流の変化を読み取ります。このため操作時には、素手で触るか専用の機材を用意する必要があります。

ところがXC90の赤外線方式であれば画面のどこに物体が置かれたか(赤外線をさえぎったか)という情報を元に操作を行うことになりますので、手袋をしたままでも各種コントロールが可能なのです。

さすがは、寒い北欧生まれの国ならではと言ったメカニズム選択ですね。

運転席の乗り込みエンジンを始動させると、車外ではディーゼル特有のサウンドをかすかに響かせます。しかし車内ではほとんど特有の音は聞こえてきません。よく遮音されていますね。

搭載される4気筒2L ディーゼルターボエンジンは最高出力が235ps/4000rpm、最大トルクは48.9kg・m(480N・m)/1750〜2250rpmという「太い」スペックを持っています。

このため出足からスムーズに2110kgのXC90を加速させていけちゃうんですよね。そのままアクセルを踏み込んでいっても、スムーズかつパワフルに加速をさせていくのでした。

しかし今回搭載されたこのエンジンには、さらに加速力を強めるとっておきのメカが採用されています。それが「パワーパルス」です。

これはあらかじめタンクに充填しておいた圧縮エアを、EGR配管を通してエキゾーストマニホールドに噴射してやるというもの。ターボチャージャーの立ち上がり過給を促進してくれるのです。

これは「アクセルを短時間に大きく踏み込んだ際」「1速または2速ギヤ」「エンジン回転数が2000rpm以下」という条件下で作動するようになっています。

実際にこのパワーパルスを試すべく、ごくごく低速域から大きくアクセルを踏み込みます。すると「ゴゴゴゴ」といった短い脈動の音と振動(いずれもかすかなもの)を伴って、明確にトルクの立ち上がりが早くなっていることがわかりました。

かなり効果的かつ実用的じゃないですかこのシステム!

というわけでXC90、格好いい見た目で中身はミニバン脱帽の居住空間。そんでもってわずか2Lなのにギュンギュン加速させてくれるエンジンを持つ(しかも燃料自体が安い)という、いいとこだらけなSUVなのでした。

(写真・動画・文/ウナ丼)

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