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石油王だって、デートで「割り勘」してもいい…【カレー沢薫 アクマの辞典 第40回】

ココロニプロロ / 2019年8月21日 19時45分

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漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!


■第39回 アクマの辞典 ワ行

【ワ】「割り勘」(わりかん)

今回のテーマはワ行から「割り勘」だ。

同性同士が集まった場合、そこに石油王でもまざっていない限り、会計はほぼ自動的に割り勘になる。
しかし、石油王がまざっていたとしても、実はおごってやる必要などないのだ。
石油王だって、誰よりも早くスマホの電卓で1円単位まで割りにかかったり、レジ前で「別々でお願いします!」とコールしても良いのである。

このように、女だろうが男だろうが、年が上だろうが金を持っていようが「おごる義務」というのは誰にもないはずなのである、そうじゃないと自分が万が一金を持った時に困る。

しかし、その場にいる人間は全員こう言うのである「石油王のくせに」と。そしてその内の半分がツイッターに書くはずだ。

このように、おごる義務は誰にもないはずなのに「おごる、おごらない」は定期的にツイッターなどで話題になる、鉄板学級会ネタである。

議題に挙がるのは大体「デートでのおごる、おごらない」だ。
勢力は主に「デートでおごらない男ってなんなの?」派と「おごられて当然と思ってる女どうなん?」派に分かれる。ちなみに私は「部屋で一人で食うペペロソチーノ最高原理主義過激派」だ。

だいぶ薄れてきたものの、未だにデートは「男がおごるもの」という風潮がある。
だからこそ、おごられなかった女が「初デートなのにおごってくれなかった、ないわ」などと言う「開戦の詔」をツイッターに書き込み、議会が開廷されてしまうのだ。

おごる、おごらないの話だけなら、「男だからといっておごらなければいけないということはない」というのが、ジェンダーフリー社会には相応しいのだろうが、そこに「恋愛」が絡むとそう簡単ではなくなる。

単に、おごった、おごらなかっただけではなく、その「真意」を考えてしまうのだ。

おごらなかった場合「お前に投資するつもりはない」つまり、つきあいたいとか、ヤリたいと思っているわけではない、と捉えることができる、つまり「脈なし」である。

しかし、恋愛対象の女にしかおごらない、ということは「おごることに性的な見返りを求めている」ということでもある。こういうタイプにおごられると逆に厄介なことになるかもしれない。

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