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女は料理がデキて当然? 性別で役割を決めすぎる不幸とは…【カレー沢薫 アクマの辞典】

ココロニプロロ / 2020年1月21日 18時45分

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「肉じゃが」で男ウケを狙うのは、もう古い!?【カレー沢薫 アクマの辞典】

漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」
このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!


■第50回 アクマの辞典 ナ行

【ニ】
➤「肉じゃが」(にくじゃが)


今回のテーマは、ナ行から「肉じゃが」だ。

それとは直接関係ないのだが、先日テレビでローカル番組を見ていたところ、どこかの市町村が「イクメン表彰式」をした、というニュースが流れてきた。

その地域で育児を頑張っている男性に表彰状を送ったのだという。

てっきり壇上に上がっている男性たちは、赤の他人の子供の世話を無償で頑張ったに違いない、それは偉い、表彰状の一つや二つくれてやるべきだろう、と思ったのだが、どうやら頑張ったのは「自分の子供の育児」のようである。

つまり、当たり前のことをしているだけなのに「偉い」と表彰状を貰っているのだ。
これは我が地域、納得の過疎化、限界集落待ったなしと言ったところである。
おそらく、妻のほうも同じぐらい育児をしているだろうに、表彰されるのは男だけだという。

父親の育児が表彰されるなら、我々全員「息してる」という理由で金一封を貰っていいはずである。
なぜ男が、己の子供を育てただけで讃えられるのかというと、今でも「育てないヤツ」のほうが多いからだ。つまり「珍しい」という理由で褒められているのだ。

希少価値で褒めるなら、もっとイリオモテおキャット様や、マヌルおキャット様とかを讃えるべきだろう。

それと同じように「料理ができる男」も、未だに「すごーい」と合コンに住んでるサーバルちゃんに褒められていたりする。

「得意」とかいうレベルではなく「できる」だけで褒められる対象なのだ。

片や女は「料理ができる」というのは、それこそ「息ができる」と同じぐらいできて当たり前と思われているので「毎日人間が食えるものを作っている」という偉業を成し遂げていても、全く褒められない。

だが昔から、男は胃袋と玉袋をつかめ、お袋(おふくろ)はこっそり殺せ、と言うように「料理上手」は現在でも女のチャームポイントの一つとされている。

そして「肉じゃが」というのは、男が喜ぶ料理の鉄板と言われていた。
なにゆえ「肉じゃが」なのかは諸説ある。
もちろん芋と肉が甘辛く煮てあれば、誰でも泣いて喜ぶに決まっているのだが、それに加え「肉じゃが」が「おふくろの味」という人が多かったからではないか、とも言われている。

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