AWS Summit Tokyo 2014で発表されたNTTドコモ事例で学ぶ、モバイル&クラウド時代のサービス開発

CodeZine / 2014年7月18日 16時10分

 2013年11月に米国ラスベガスで開催されたイベント「re:Invent 2013」においてNTTドコモが公表した音声エージェントサービス「しゃべってコンシェル」の事例は、国内外で大きな反響を呼びました。本レポートでは、「AWS Summit Tokyo 2014」の7月17日のセッションにおいて、株式会社NTTドコモ 執行役員 R&D戦略部部長の栄藤稔氏が明かした、同サービスのアーキテクチャや、EC2を数千台規模で利用した大規模実装の詳細についてお伝えしたいと思います。

re:Invent 2013での発表スライドre:Invent 2013での発表動画(YouTube)■ステルスモードで始まった「しゃべってコンシェル」、AWSへ「引っ越し」

 まず始めに、栄藤氏は「ドコモはBig AWSユーザーです!」とスライド一面に大きな文字を映しながら宣言しました。栄藤氏曰く「この宣言をしたかった」そうで、現在は数千インスタンスを組織で利用している状況とのこと。

 「re:Invent2013で発表した『しゃべってコンシェル』のアーキテクチャは2010年に作成していたのですが、これは内製によるものです。下図のうち、オレンジ色の部分がAWSを利用しています。機械学習を用い、毎秒1万程のつぶやきを収集、常に学習をさせていました」(栄藤氏)

DOCOMO as a Big AWS User


2010年時点での「しゃべってコンシェル」アーキテクチャ構成図


 実はこのプロジェクト、当初は「ステルスモード(社長に見せず知らせず、の意)」で進めていたそうです。栄藤氏曰く「失敗するかどうか分からない部分があったから」とのことで、しばらくはそのまま進めていたそうですが、あるとき社長に見つかり公開することに。最初は50万アクセスほどだったものの、その後1か月で150万アクセス、さらに1か月後には250万アクセスと、プロジェクトは急発進の道へと進んで行きます。

 2012年には環境の「引っ越し」を都合2回行いました。最初の1回はローカル国内事業者からAWSへの引っ越し。当時はまだAWSの「東京リージョン」が存在しなかったため、ひとまずサンフランシスコリージョンへの移行を決断します。その後、東京リージョン開設に伴い環境を東京へ移行し、レイテンシも改善されました。



 上図がこの時の構成図です。「Multi Data Center」というデザインパターンを用い、AZ(アベイラビリティゾーン)を2つ使って構成されました。栄藤氏は「このときはクラウドネイティブ(Cloud Native)で良かったと思いました。他のサービスを含めると、環境構成時には併せて21のデザインパターンを採用していました。爆発的なトラフィックなどを捌く際、AutoScalingでは間に合わないこともあります。数十分前にAMIからインスタンス作成を行い、時間前にサーバー台数を増やすことで対応する、というような対策も行っていました」といいます。AWSでは、このような用途や状況に応じた「クラウドデザインパターン」と呼ばれるノウハウ集が日々AWS利用ユーザの手によって考案され、情報として集約・編集されています。

AWS-CloudDesignPattern

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