【まずは、自動車取得税と重量税の撤廃が先だ! ユーザーや販売現場を混乱させるエコカー補助金】渡辺 陽一郎コラム【特集・コラム:生活・文化】

CORISM / 2012年2月21日 15時15分

エコカー補助金、ユーザー不在が目立つ

 日本の政治や行政が場当たり的なのは、今に始まった話ではないが、エコカー減税の延長とエコカー補助金の復活で、改めて認識させられた。本稿を執筆している2月19日の時点で成立しているのは補助金のみだが、減税の延長も確実と見られている。

 根本的に話の筋が違うのは、消費税と併せて二重払いになる自動車取得税、暫定税率の廃止によって課税根拠を失った自動車重量税を存続させながら、減税を延長し、補助金を復活させること。矛盾が生じているのは明らかだ。

 国としては基本的には自動車ユーザーから多額の税金を徴収したいが、東日本大震災、タイの洪水、円高の長期化と続き、日本の自動車産業は疲弊している。多額の税金を徴収する手段を温存しながら、短期的に減税と補助金をダブルで設け、内需の拡大を支援することになった。従って減税、補助金ともに、ユーザーの利益を優先した結果ではない。あくまでも業界に向けた支援策。施行の仕方を見ても「ユーザー不在」が目立つ。

ドタバタ補助金復活で、不利益を受けたユーザーも多い

 2012年度税制改正大綱に減税の延長が盛り込まれ、補助金の復活も明らかになったのが2011年の12月10日。20日には補助金の概要が発表され、交付を受けられる車両は、2011年12月20日から2013年1月31日までの登録(軽自動車は届け出)となった。

 補助金の概要が明らかになった12月20日の登録分から補助金の交付が受けられることになったので、混乱を招いている。新聞などの報道でユーザーが補助金の復活を知ったのは21日以降。19日に登録された車両のユーザーは、1日違いで補助金を逃すことになった。もっと早い時期に補助金の概要が発表されていれば、契約と登録を遅らせて補助金を受け取るか、交付を諦めて早く納車するか、という選択が可能だったろう。12月20日の直前に登録された車両のユーザーは不利益を被った形になり、セールスマンは「自動車業界にいながら補助金の復活を知らなかったのか」と問い詰められた。

 補助金額は、登録車(小型&普通車)が10万円、軽自動車は7万円。最近は登録車も低価格化が進み、値引き額も減った。10万円の補助金額は大きい。軽自動車では、7万円の交付を受ければ、購入時に支払う自賠責保険料、税金、各種の代行手数料などをまかなえてしまう。10万円/7万円ともにクルマを買う時の予算を大きく左右するので、慎重に取り扱うべきだった。

とても面倒な補助金運用

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