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スズキ ソリオ/ソリオバンディット新車情報・試乗評価一覧マイルドハイブリッドに100㎏の軽量化、新エンジン投入とこだわりの新技術満載! しかし、やや高価【ニュース・トピックス:スズキ】

CORISM / 2015年9月3日 17時17分

スズキ ソリオ/ソリオバンディット

マイルドハイブリッドに、なんと100㎏の軽量化を敢行! 燃費は27.9㎞/L!

 スズキ は、ハイト系コンパクトカー であるソリオ とソリオバンディットをフルモデルチェンジし発売を開始した。

 新型スズキ ソリオ/ソリオバンディットは、全長3,710×全幅1,625×全高1,745mmというボディサイズをもつ。日産マーチ のボディサイズが全長3,825×全幅1,665×全高1,515mmなので、かなり小さい全長、全幅ながら、背丈は異常に高いコンパクトカー であることが分かる。全高を高くすることで、他のコンパクトカーより室内空間を広く見せる工夫が施されている。こうした手法を取っているのスズキだけだ。ただし、背が高いため、多くの立体駐車場の全高制限である1,550㎜を超えるため、立体駐車場に駐車できないケースが多い。

 新型スズキ ソリオ/ソリオバンディット のフルモデルチェンジで、最も注目したい点は、ワゴンR などと同様のシステムをもつマイルドハイブリッド 機能が搭載されたことだ。このマイルドハイブリッド機能は、ISG(モーター機能付発電機)が装備され、エンジンの始動や走行中にエンジンをアシスト、減速時には発電する。モーターそのものの出力は小さくエンジンをアシストに徹しているため、モーターだけで走行することはできない。そのため、マイルドハイブリッドなどと呼ばれている。似たようなシステムを日産セレナ が採用。エンジンの負荷が高いところなどで、モーターがアシストし低燃費化している。

 同時に新型ソリオでは、低燃費化のためにパワーユニットも変更。新開発K12C型デュアルジェット エンジンを搭載した。1気筒当たり2本のインジェクターをもつこのエンジンは、高圧縮比化で熱効率をさらに向上。燃焼改善技術により圧縮比を12.0から12.5まで上げて熱効率を高めるとともに、冷却効果向上や混合気最適化などによりノッキングを抑制。低回転域でのトルクの向上に加え、フリクション低減、エンジンの軽量およびコンパクト化により高い次元で優れた燃費と力強い走りを両立した。出力は、前モデルのK12Bエンジンと同じ91ps&118Nmというスペックを誇る。

 さらに、新プラットフォームが採用されたことにより、なんと約100㎏もの軽量化が施された。その結果、新型ソリオハイブリッドの車重は950㎏となっている。今後、この新開発プラットフォームを国内及び海外のAセグメント車に使われていくという。

 こうした低燃費技術を積み重ねた結果、新型ソリオは、クラストップ27.8km/Lを実現。また、エンジンの出力は同じだが、100㎏も軽量化されたことを考えると、加速感など走りの力強さも増しているだろう。

スライドドア車のため、価格は高めの設定。スライドドアが必要かどうかが、ソリオを選ぶ重要な要素になる!

 新開発のプラットフォームの恩恵は、軽量化だけではない。ホイールベースは先代より30㎜延長し2,480㎜となった。ロングホイールベースかにより、クラストップの室内長2,515mmと、ゆとりある前後乗員間距離1,080mmを実現。室内高も1,360mmとし、さらに広大な室内スペースを創出。感心するのは、ロングホイールベース化しながらも、最小回転半径を4.8mとして、コンパクトカー に求められる小回り性能をさらに進化させている。

 使いやすさの面では、後席ドア開口幅を60mm広げ、さらにステップ高を低くすることで乗り降りをさらにスムーズにした。スライドドアは、スイッチを一度押すだけで解錠と自動開閉が可能な、ワンアクションパワースライドドアを採用している。

 荷室関連は、バックドア開口地上高を下げ、荷物の積み下ろしを容易にし、荷室高と荷室幅を広げ荷室スペースを拡大。2WD車は容量100L、4WD車は容量26Lの大容量のサブトランクを設置した。

 注目の安全装備は、スペーシア などに採用されているスズキの先進技術である、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システムであるデュアルカメラブレーキサポートがオプション設定されている。このシステムは、歩行者や車両に対して衝突の危険性がある場合に自動車ブレーキを作動させるもの。対車両に関しては50㎞/h未満、歩行者に対しては30㎞/h未満の速度で自動ブレーキが作動する。30㎞/h以下という低速域で、歩行者を感知できない自動ブレーキが主流な中、より高い速度、歩行者検知できることもあり、このクラスではトップレベルに近い実力をもつ。対歩行者事故の場合、30㎞/h以上になると致死率が急上昇するので、もう少し高い速度域からの自動ブレーキが望まれる。

 新型ソリオのデザインは、従来通り標準車のソリオの他、よりアグレッシブなデザインのソリオバンディットの2タイプが用意されている。標準車のソリオは、先代ソリオのデザインを引き継いだもの。グリルをより強調し、力強さと洗練さをアップさせた印象だ。ソリオバンディットは、上下に2分割したLEDヘッドライトを装着。ワイド感とシャープさをアピール。フレア形状のエアロパーツで、視覚的重心を下げ、背が高いクルマでもより安定したフォルムに見せている。

 新型ソリオの選び方。ガソリン車は、なんとエントリーグレードのGのみという割り切った設定。その他は、マイルドハイブリッド機能を搭載したモデルになっている。デザインの好みでソリオバンディットを選択すると、これも割り切った設定でハイブリッドMVと呼ばれるグレードのみ。価格も約183万円と高価なこともあり、なかなか充実した装備内容になっている。ただし、約183万円という高額車ながらデュアルカメラブレーキサポートはオプション設定。これを装備すると約188万円となる。

 新型ソリオの標準モデルは、ガソリン車のGとハイブリッドMX、ハイブリッドMZの3タイプから選べる。ハイブリッドMXでデュアルカメラブレーキサポートを装備すると価格は約176万円。ハイブリッドMZは約190万円。価格差は14万円だ。装備差で大きなところでは、ディスチャージヘッドライト、LEDポジションランプ、後席右側パワースライドドア、本革巻きステアリング、LEDサイドターンランプ付ドアミラーなどが上げられる。こうした装備差を考えると、やや価格アップ分以上のお買い得感が出ているのでハイブリッドMZを選択したいところだ。

 とはいえ、新型ソリオ ハイブリッドMZの価格は約190万円と高価。この価格だと本格的なハイブリッドスステムを備え、33.6㎞/Lとより低燃費なフィットハイブリッドの上級グレードLパッケージ(約196万円)とさほど変わらなくなる。燃費と価格と言う視点では、新型ソリオを選ぶ理由はほとんどないという状況。新型ソリオを選ぶ理由は、4mを切る全長でありながらスライドドアをもち、上方のスペースに余裕があるクルマという部分が何よりも優先される顧客が選ぶクルマだろう。

スズキ ソリオ/ソリオバンディット価格

■スズキ ソリオ/ソリオバンディット価格
●ソリオ
・G 2WD 1,454,760円/4WD 1,581,120円
・HYBRID MX 2WD 1,695,600円/4WD 1,821,960円
・HYBRID MZ 2WD 1,841,400円/4WD 1,967,760円

●ソリオバンディット
・HYBRID MV 2WD 1,825,200円/4WD 1,951,560円

スズキ ソリオ/ソリオバンディット燃費、スペックなど

代表グレード スズキ ソリオハイブリッドMX
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3,710×1,625×1,745mm
ホイールベース[mm] 2,480mm
トレッド前/後[mm] 1,435/1,440mm
車両重量[kg] 950kg
総排気量[cc] 1,242cc
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] 67(91PS)/6,000
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 118(12.0kg・m)/4,400
ミッション CVT
タイヤサイズ 165/65R15
定員[人] 5人
税込価格[円] 1,841,400円
レポート 編集部
写真 スズキ

スズキ ソリオ/ソリオバンディット画像集

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