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2019年8月、最も売れたクルマは? セダンが売れない! クラウンさえも急降下中!!

CORISM / 2019年9月11日 15時13分

2019年8月新車販売台数

 

 

衰えを知らない高い人気! ベスト5内、すべてが軽自動車


自販連と全軽自協の集計による2019年8月の新車販売台数がまとまった。銘柄名別のランキングは別掲の通りで、8月は首位のホンダN-BOX以下、5位までを軽自動車が占める結果になった。7月は4位までが軽自動車だったが、8月はダイハツ ムーヴ系が販売を伸ばしたのに対し、登録車は1万台を超えるクルマがなく、軽自動車人気の高さを見せつける形になった。

 



 

その差、約1,400台。わずかにナンバー1に届かないタント


[caption id="attachment_10720" align="alignleft" width="210"]ホンダN-BOX ホンダN-BOX新車情報[/caption]

首位のホンダN-BOXは連続して首位を続けており、なかなかほかの車種がN-BOXを脅かすような状況にはならない。

フルモデルチェンジ効果の大きいダイハツ タントが2位に浮上。先代タントは、N-BOXに勝てずに万年2位状態が続いていた。そのため、フルモデルチェンジ直後には、是が非でもN-BOXを超えたいという想いも強い。しかし、わずか約1,400台及ばず、またしても2位となった。

9月は増税前の大量届出(登録)が行われる可能性が高く、タント VS N-BOXの戦いはより激しさを増すことが予想できる。状況次第でホンダは、自社届車(登録)を大量に投入して、ナンバー1の座を死守する可能性も高く、9月のタント VS N-BOXの戦いには注目だ。

[caption id="attachment_10721" align="alignright" width="210"]ダイハツ タント ダイハツ タント新車情報・購入ガイド一覧[/caption]

タントが2位浮上に伴い、日産デイズ系が3位となった。なにかとマイナスの話題が多い日産だがデイズ系は好調だ。

注目したいのは、販売台数。スズキ スペーシアを加えた4位までの車種が1万台を超えている。8月は夏休みもあって販売台数がやや少なくなる月だが、それでも軽自動車の主力モデルは月販1万台以上なのだ。またモデルサイクルが長期化しつつあるスペーシアは前年割れとなったが、ほかの4車種は前年を10%以上も上回る販売台数を記録している。

■2019年8月新車販売台数 1~5位


1)N-BOX系              18,282台(117.9%)
2)タント               16,838台(173.3%)
3)デイズ系              13,432台(134.4%)
4)スペーシア             10,974台( 97.3%)
5)ムーヴ系               8,802台(110.5%)

 



 

シエンタ、まさかのプリウスを超え!


登録車の首位にはシエンタが立った。発売されたのは2015年7月だが、2018年9月に改良を受けており、その効果によって前年比が157.9%になった。比較的低価格で買える3列シート車として人気を集め、結果的にプリウス系を上回って登録車の首位に立った。

シエンタとプリウス系に続く8位と9位にはセレナとノートの日産車2車種が入った。デイズ系も合わせればトップ10のうち3車種が日産車ということになる。

ベスト10内に3台のモデルを送り込んだ好調日産だが・・・


日産は豊富な車種ラインナップを持つが、日本国内で販売しているクルマの多くはモデルサイクルが長期化している。実質的にデイズ系、セレナ、ノートの3モデルだけで商売しているような状況である。とはいえ、何かとマイナスのニュースが多い日産だが、デイズ系、セレナ、ノートがベスト10内にランクイン。好調さを維持している。

本来なら、ジュークやエクストレイルといったSUVがもう少し販売台数を伸ばしたいところ。エクストレイルは41位、ジュークはランク外となっている。

フィットのフルモデルチェンジに期待? 10位以内に1台しかランクインできないホンダの苦悩


[caption id="attachment_10724" align="alignright" width="210"]ホンダ フィット ホンダ フィット新車情報・購入ガイド一覧[/caption]

ホンダも同様で、トップ10の首位をN-BOXが占めているものの、8月はほかに1台もトップ10に入れなかった。N-BOXに販売力を削がれている感じもあるものの、フィットやヴェゼル、ステップワゴンなどは、しっかりと販売しておきたいところだろう。

そんなホンダだが、秋にはフィットがフルモデルチェンジする予定だ。フィットがフルモデルチェンジすれば、ベスト5入りも十分に狙える可能性が高い。

■2019年8月新車販売台数 6~10位


6)シエンタ               8,745台(157.9%)
7)プリウス系              8,176台(109.4%)
8)セレナ                7,714台(121.3%)
9)ノート                7,709台( 72.4%)
10)アクア                7,484台( 82.7%)

 



 

カローラ系、今月中旬フルモデルチェンジでイッキに躍進か?


[caption id="attachment_10726" align="alignleft" width="210"]トヨタ カローラスポーツ トヨタ カローラスポーツ試乗記・評価[/caption]

11位から20位までの車種を見ると、軽自動車はフルモデルチェンジを受けて前年比が188.1%に達したN-WGNが13位に入り、それぞれ前年割れながらワゴンRが15位とミラ系が16位に入っている。

それ以外の車種は、12位にフリードが入った。フリードは、10月18日にマイナーチェンジ予定。前年比121%という数字は、マイナーチェンジ前の在庫一掃セールといった印象だ。

この順位になってくると、トヨタ車が強く6車種もランクイン。11位のルーミー、14位のヴォクシー、17位のRAV4、18位のタンク、19位のヴィッツ、20位のカローラ系という具合だ。カローラ系は、9月17日にフルモデルチェンジ予定。10月以降は、イッキに販売台数を伸ばしてくるだろう。新型カローラは、現行のカローラ スポーツをベースとし、セダンとワゴンが用意される。ボディサイズは、ひと回り以上大きくなる予定だ。

そして、相変わらず人気の高いルーミーやタンク。低価格のコンパクトカーなので売りやすいクルマであることがわかる。またフルモデルチェンジを受けたRAV4は好調な売れ行きを見せ、SUVではトップの売れ行きだ。また、かつて販売ランキングの首位に立ったことのあるヴィッツは19位。ヴィッツもフルモデルチェンジが近い車種だ。

■2019年8月新車販売台数 11~20位


11)ルーミー               7,474台(121.0%)
12)フリード               7,000台(120.2%)
13)N-WGN               6,958台(188.1%)
14)ヴォクシー              6,884台(109.2%)
15)ワゴンR                6,449台( 90.8%)
16)ミラ系                6,434台( 75.2%)
17)RAV4                 6,227台(-------)
18)タンク                5,967台(114.6%)
19)ヴィッツ               5,838台( 80.5%)
20)カローラ系              5,594台( 70.0%)

 



 

マツダ3、9月以降に期待


[caption id="attachment_10728" align="alignright" width="210"]マツダ3 マツダ3新車情報・購入ガイド[/caption]

21位から30位までの車種では、販売ランキングの首位に立ったことのあるフィットが21位に沈んでいる。本来なら、ベスト10の常連ともいえるモデル。秋にフルモデルチェンジするとはいえ、もう少し売れて良いクルマ。新型フィット待ち、といった状況だ。

このランクでは、ミニバンやSUVが多い。ミニバンでは、23位のアルファード、24位のノア、28位のステップワゴンと3車種が入っている。SUVは27位のCH-Rと29位のヴェゼル、30位のハスラーと3車種、軽自動車は22位のアルトと26位のeKワゴン系の2車種となった。

25位のマツダ3は、新型車(フルモデルチェンジ)として発売されたばかりの段階なので、4000台に届かない台数は物足りない数字かも知れない。9月以降に通常月にどれだけ売れるかだ。

■2019年8月新車販売台数 21~30位


21)フィット               5,511台(101.7%)
22)アルト                4,751台( 90.2%)
23)アルファード             4,628台(105.6%)
24)ノア                 3,956台( 98.1%)
25)マツダ3               3,916台(-------)
26)eKワゴン系              3,822台(139.3%)
27)CH-R                 3,608台( 59.4%)
28)ステップワゴン            3,548台(117.9%)
29)ヴェゼル               3,371台( 96.7%)
30)ハスラー               3,225台( 64.5%)

 



 

クラウン急降下! 国産セダンが見向きもされない時代?


[caption id="attachment_10729" align="alignright" width="210"]トヨタ クラウン トヨタ クラウン試乗記・評価[/caption]

31位以下の車種では、34位のシャトルが前年に比べて4倍に近い数字を記録している。これは前年が端境期だったためだが、これといった競合車のないコンパクトワゴンであることが売れている理由だろう。

大きく販売台数を落としているのがデミオ。ただ、これはマツダ2と車名が9月に変更されているため。9月以降はもう少し順位を上げてくるだろう。

そんな中、大きく販売台数を落としているのがクラウン。前年の8月はフルモデルチェンジで販売台数が多かったとはいえ、 2,326台という販売台数にまで落ちている。トヨタの掲げた月販目標は4,500台。目標の約半分しか売れていない状況だ。国産セダン不人気という状況が、より鮮明になった。

売れていない理由のひとつと思われるのが、価格だ。クラウンはフルモデルチェンジ時に、かなり価格帯が高くなっている。ハイブリッドを背景に強気の価格設定といえるものだ。2.5Lハイブリッドで上級グレードのRSアドバンスになると、価格は約580万円。高速道路上でハンズオフ機能を搭載した最新BMW3シリーズで、PHEVの330eが約650万円となっていて、ほとんど変わらない価格帯になってきている。

コストパフォーマンスに優れていたからこそ売れていたクラウンだったが、ほとんど輸入車と変わらない価格帯になれば、ブランド力に優れた輸入車に顧客が流れているとも予想できる。実際、メルセデス・ベンツCクラスは、モデル後期に入っているものの販売面では堅調に推移している。

ただ、売れないとはいえ、さすがクラウン。セダン単体のモデルで、新車販売台数ランキングベスト50位以内に入っているのはクラウンのみである。

■2019年8月新車販売台数 31~49位


31)ソリオ                3,065台( 96.0%)
32)ハリアー               3,060台(104.5%)
33)エスクァイア             3,040台(111.2%)
34)シャトル               3,016台(378.4%)
35)フォレスター             2,980台( 98.2%)
36)パッソ                2,921台(103.1%)
37)インプレッサ             2,778台( 81.6%)
38)キャスト               2,756台(120.1%)
39)クラウン               2,326台( 41.0%)
40)スイフト               2,261台( 89.4%)
41)エクストレイル            2,184台( 70.1%)
42)ピクシス系              2,142台(112.7%)
43)ヴェルファイア            2,065台( 71.0%)
44)CX-5                 2,054台( 97.6%)
45)ランドクルーザーワゴン        1,959台(115.8%)
46)ジムニー               1,916台(101.2%)
47)デミオ                1,778台( 44.3%)
48)クロスビー              1,774台(100.1%)
49)ウェイク               1,667台( 90.8%)

 



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