ホンダ インサイト試乗記・評価 ジェントルで上質な大人のセダン

CORISM / 2019年6月15日 14時6分

ホンダ インサイト

 

 

コンパクトカーから、中型セダン並みになったボディサイズ


ホンダ インサイトホンダ初のハイブリッド専用モデルとなったのが、新型インサイトだ。初代インサイトは、アルミボディを採用した異色の3ドアクーペだった。だが、2代目は、ファミリー層も満足できる5ドアハッチバックとなっている。

その後、販売が途絶えたが、2018年に北米市場に第3世代の新型ホンダ インサイトがお目見えした。そして、年の瀬の12月18日に日本でも正式発表され、クリスマスの24日に発売を開始している。

その3代目新型インサイトは、4ドアセダンとなり、ボディは国際サイズに成長した。プラットフォームはシビックと共用だが、全長は少し長く、全幅も20mmワイドな1820mmだ。ボディサイズは、全長 4675×全幅1820×全高1410mmとなり、メルセデス・ベンツCクラスなどに近いボディサイズになった。

 



 

余裕ある室内空間をもつ新型インサイト


ホンダ インサイトルーフは、クーペのようにドアから後ろをスロープさせているが、キャビンは満足できる広さを確保している。前席は余裕たっぷりの広さで、シートも大振りだ。だから大柄な人でも最適なドライビングポジションを取ることができる。

新型インサイトの後席は、6:4分割可倒式とした。膝下スペースは十分あり、前席に大柄な人が座っても窮屈ではない。ルーフは傾斜しているし、シート下にはハイブリッドシステムが隠されている。が、足元は広いし、頭上にも少しだけ空間が残されていた。

トランクは519Lの容量だ。それなりの広さにとどまるが、トランクスルーできるので長い荷物も無理なく積むことができる。

ホンダ インサイト

 



 

基本、エンジンは発電機の役割を担うスポーツハイブリッドi-MMD


ホンダ インサイト3代目新型インサイトが積むのは、40%を超える熱効率を誇る1.5LのアトキンソンサイクルDOHC・i-VTECエンジンだ。クラリティPHEVと基本設計を同じくするエンジンに、2つのモーターを使ったi- MMDハイブリッドシステムを組み合わせた。上級グレードのEXの燃費は、WLTCモードで25.6㎞/L、JC08モードで31.4㎞/Lになっている。

エンジンの最高出力は80kW(109ps)、モーターの出力は96kW(131ps)だ。最大トルクは、エンジンが134N・m(13.7kg-m)、モーターは267N・m(27.2kg-m)を発生する。トランスミッションは、電気式の無段変速機だ。

新型ホンダ インサイトは、走行シーンの多くをモーターだけで走ることができる。エンジンは発電機として使うことを基本にしている。エンジンで発電した電力を使ってモーターを駆動させるスポーツハイブリッドi-MMDを採用している。

 



 

意外にも、エンジンの存在感を発揮する新型インサイト


ホンダ インサイト4気筒エンジンだが、モーターアシストが加わるから滑らかなパワーフィールだった。モーターが出しゃばりすぎない穏やかなトルクの盛り上がりが印象的だ。唐突な飛び出し感やトルクの盛り上がりなど、気ぜわしいところがない。だから混んだ街中のドライバビリティも優れている。もちろん、スポーツモードをチョイスすれば刺激的な走りを楽しむことが可能だ。

新型インサイトは、ハイブリッド車だが、アクセルを踏み込むとエンジン回転を上げ、軽やかな加速を見せた。ハイブリッド車にありがちな違和感やラバーバンドフィールは感じ取れない。気持ちいい走りを見せるが、意外にもエンジンの存在感が強く感じられる。小さなバッテリーを積んでいるからエンジンは頻繁にかかった。エンジンを使って発電を行う場面が多いから、エンジンの存在感が際立ってしまうのだろう。

だが、遮音を徹底したこともあり、静粛性は高かった。高速クルージングではエンジンも使って発電する場面が増える。だが、燃費は意外にも悪くなかった。クルージング時の静粛性もかなり高いレベルにある。上質なファミリーカーだが、フロアまわりのしっかり感が今一歩なのが惜しい。

ホンダ インサイト

 

 

堂々としたボディサイズなので、リーズナブルな価格?


ホンダ インサイト新型インサイトのハンドリングは素直だ。街中では上質な乗り味を身につけ、高速道路でも足がしなやかに動く。コーナリングではロールを誘うし、やや腰高と感じられる場面もあった。

だが、ステアリングの応答レスポンスはよく、ロールしたときでも踏ん張りが利き、コントロールしやすかった。シビックと比べるとスポーティ感は薄いが、気負うことなく気持ちよく運転することが可能だ。穏やかな乗り心地も美点にあげられる。

新型インサイトの販売価格は、プリウスと比べると少し割高と感じる人もいるだろう。だが、堂々としたボディサイズで、上質な乗り心地を実現しているからベースグレードのLXはリーズナブルと言えなくもない。ジェントルな乗り味の大人のハイブリッドセダン、それが新しい新型インサイトだ。

<レポート:片岡英明>

 



 

ホンダ インサイト価格


ホンダ インサイト・インサイトLX  3,261,600円

・インサイトEX  3,499,200円

・インサイトEX・BLACK STYLE  3,628,800円

 

ホンダ インサイト燃費、ボディサイズなどスペック


■代表グレード:インサイトEX・BLACK STYLE

ホンダ インサイトホンダ インサイト全長×全幅×全高  4675×1820×1410mm

ホイールベース  2700mm

トレッド 1.545/1.565mm

車両重量 1390kg

最小回転半径 5.3m

エンジン  LEB-H4型 直4DOHC 1496cc

エンジン最高出力  80kW(109ps)/6000rpm

ホンダ インサイトエンジン最大トルク  134N・m(13.7kgm)/5000rpm

モーター最高出力  96kw(131ps)/4000-8000rpm

モーター最大トルク  267N・m(27.2kgm)/0-3000rpm

駆動方式  FF(前輪駆動)

トランスミッション  電気式無段変速機

ホンダ インサイトJC08モード燃費 31.4km/L

WLTCモード燃費  25.6km/L

サスペンション方式 前:マクファーソン式 後:マルチリンク

タイヤサイズ 215/50R17

 



 

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